Covered Bridge
アメリカ北部地域の降雪地帯には、"Covered
Bridge"という風変わりな橋を多く見ることが出来る。小さな川を渡るための木造橋に、屋根つきの覆いが施されているものだ。もともとは19世紀半ばに建設されたものであり、『木の時代』から『鉄の時代』への変遷とともにその姿を消していったものである。しかし、最近では観光などの目的などによって保存されたり、再建されたりしているものも見られる。 その一番の大きな役割であるが、痛みやすい橋の底板を守るということである。日本などの場合、良質の針葉樹を底板に使用出来るのに対して、この地域では良質の木材が得られなかった。そのため、気温の年間上下差が激しいこの地域においては、短期間での腐食がみられるのだ。物資の運搬に馬車が多く用いられたことも関係しているであろう。 日本の場合、有名な寺社は別として、特にこの19世紀半ばの歴史に対する保存への意識は、日米間で大きな隔たりがあると思う。日本では、戦争で多くが破壊されたこともあるのだが、ここOhioには100近いCovered Bridgeが残されており、現在でも現役として利用されているものも多い。激動のアメリカ19世紀ではあったが、その歴史の流れの中で見出され、そして忘れ去られていったこの木の香りのするCovered Bridgeの上に立つと、何かしら懐かしい思いがするのは気のせいであろうか。 Ohioにはお隣のPennsylvaniaの次にCovered Bridgeが多いことで知られています。ここには、私が今までに訪れたCovered Bridgeをまとめてみた。小さい道に架かっていることが多く、迷うことが多いので、その詳しい行き方を紹介するとともに、その橋の雰囲気をまとめてみた。また各訪問時の小旅行のページにリンクするようにしています。また、Ohio内のCovered Bridgeについては、下記のHPがほぼ完璧にまとめられております。こちらも参考にして下さい。 Ohio DOT OhioのCovered Bridgeがその構造・位置も含めて、詳しくまとめられている。 Lancaster/Fairfield 16もの橋を擁するFairfield Co.のOfficial Site Ashtabula Co. Covered Bridge Festival 16もの橋を擁するAshtabula Co.の橋を紹介している。 Ohio Covered Bridge List Dale TravisさんのHP、完璧! Covered Bridge 全米を網羅している。上には上がいるものです。 |
No. |
Photo |
Name,
Build, Truss, Co. |
Location,
Comment |
1
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Netcher Rd
1999, HAUPT Ashtabula Co. OH |
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2 |
South Denmark
Rd 1890, Town Ashtabula Co. OH |
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3 |
Caine Rd 1986, Pratt Ashtabula Co. OH |
Jeffersonの町からOH-167を東進、OH-193を超えて次のStanhope
Kelloggsville Rdへ左折(北進)、1本目のCaline Rdへ右折(東進)する。非常に静かで雰囲気が良いが、実は新しい橋だ。砂利道。【訪問記1】 |
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4 |
Graham Rd
1867(1972), Town Ashtabula Co. OH |
3の橋まで行った後、Caine
Rdを左折せずにそのまま1ブロック北進、次のGraham Rdを右折(東進)する。場所を移された古い橋を見ることが出来るであろう。何と江戸時代の作りだ。【訪問記1】 |
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5 |
Root Rd 1868(1982), Town Ashtabula Co. OH |
4の橋まで行った後、さらにStanhope
Kelloggsville Rdを北進、2つ目のRoot Rdを右折(東進)してすぐに橋はある。砂利道でもあり、静かで非常に雰囲気は良い。【訪問記1】 |
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6 |
Middle Rd 1868(1984), Howe Ashtabula Co. OH |
I-90からOH-7(241)を南下し、一つ目の十字路を左折(東進)してSouth
Ridgeに入る。次の角をMiddle Roadに曲がれば、目指す橋が見えてくる。道は砂利道で、地元の人もあまり利用しない場所である。そのため、非常に静かで雰囲気は良い。河原にも降りれるが、やや汚い。【訪問記1】 |
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7 |
State Rd 1983, Town Ashtabula Co. OH |
I-90からOH-7(241)を南下し、二つ目の十字路を右折(西進)してHatch
Corners Roadに入る。突き当たりの三叉路を右折して500m程。橋は舗装路で、しっかりとした構造。交通量もまあまあ。橋の雰囲気は古い感じだが、実は新しい橋だ。簡単に河原に降りれて遊べる。【訪問記1】 |
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8 |
Creek Rd 1995, Town Ashtabula Co. OH |
7を通過して北上すると三叉路を左折(西進)、すぐに高速をくぐるように右折(北上)、道なりに砂利道を北東の方向に向かう。途中で高速の上にかかる橋との分岐があるが、これは左折。尚も砂利道を進んで最後に左折(西進)すれば橋にぶつかる。非常に迷いやすく、一番の難関になるであろう。橋は比較的新しく、バギーの車輪での飾りつけがいい感じだ。【訪問記1】 |
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9 |
Benetka Rd 1900(1985), Town+Arch Ashtabula Co. OH |
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Olins Rd 1873(1992), Town Ashtabula Co. OH |
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11 |
Giddings Rd 1995, Pratt Ashtabula Co. OH |
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12 |
Doyle Rd 1876(1988), Town+Arch Ashtabula Co. OH |
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Harpersfield
Rd 1868, Howe Ashtabula Co. OH |
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14 |
Mechanicsville
Rd 1867, Howe+Arch Ashtabula Co. OH |
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Riverdale
Rd 1874, Town Ashtabula Co. OH |
I-90から(223)OH-45を南下、Rockcreekの町の手前のRiverdale
Rdへ右折(西進)する。橋の構造は極めて古い。眼下のGrand Riverが美しい。【訪問記1】 |
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16 |
Warner Hollow
Rd 1867, Town Ashtabula Co. OH |
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17 |
Everett 1870, Smith Summitt Co. OH |
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18 |
Bergstresser 1887, Partridge Franklin Co. OH |
Columbus南東のCanal
Winchesterにある。US-33からOH-674を南下、すぐにW Waterloo Stへ左折(東進)してCanal Wnchesterの市街地へ入る。Washingotn
Stへ右折(南進)して1mileくらいで右手に見えてくる。現在交通は遮断されている。近くには多くの橋があったのだが、殆どは架け替えられたようだ。【訪問記1】 |
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19 |
Thomas Malon 1870, Multiple Kingpost Columbiana Co. OH |
Youngstownの南、州境に近いBeaver
Creek SP内にある。橋は移設されたものだが、構造は非常に古い。ここはOhio-Erie Canalのバイバス線があったろころで、Lockも観察することが出来る。【訪問記1】 |
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20 |
Mohican SP 1969, cement deck Ashland Co. OH |
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21 |
Helmick 1863 (1995), Multiple Kingpost Coshocton Co. OH |
Coshocton Coで唯一残されたCovered Bridgeである。OH-83を南下してCoshocton Co.に入った後、川を越えて、丘を越えた後、左の2つめの角を曲がってC-343を走れば、橋にたどり着くことが出来る。非常に古い橋であるが、上手く修復されている。【訪問記1】 | |
22 |
Charles Harding Memorial, 1998, Multiple Kingpost Cuyahoga Co. OH |
I-480の6で降りて南下、Olmsted Fallsの市街地に入ってPlum Creekを渡ったら、次の十字路を左折である。これは、Cuyahoga Coで唯一のCovered Bridgeである。Hopkins Airportから15分くらいの距離にあるので、ご接待にいいかもしれない。最近の建築であるが、木造であり、雰囲気はいいものである。【訪問記1】 | |
23 |
Lincoln 1877,
Pratt truss w Arch Windsor Co. VA |
New YorkからVermontに抜けるUS-4の傍らにある。傾斜の強い屋根が印象的である。【訪問記1】 | |
24 |
Taftsville 1836, Multiple King Post w Arch Windsor Co. VA |
New YorkからVermontに抜けるUS-4の傍らにある。橋脚が石で出来た立派な橋である。サイクリングにいい環境であり、周辺にCoovered Bridgeも多いことから、いろいろと橋めぐりをする旅も面白いであろう。【訪問記1】 | |
25 |
Cornish-Windsor 1866, Town lattice, Sullivan Co. NH Windson Co. VT |
Conneticut Riverを横切る137mのこの橋は、2008年にOhio, AshtabulaのSmolen-Gulf Bridgeが出来る前は、アメリカで一番長いCovered Bridgeであった。当時は通行料$2えあったそうで、どうどうとした風格である。【訪問記1】 | |
26 |
Pierce Stocking 1967 Leelanau Co |
Sleeping Bear National Lakeshore内のドライブウェイにある。短い橋で、取ってつけた感じが否めない。【訪問記1】、【訪問記2】 | |
27 |
Burkholder 1870 Burr Arch Somerset Co. PA |
OhioからCumberland,PAに抜ける時に見つけたCovered Bridge。SumercetからUS-219を南下して、BerlinとGarrettの町の間にある。かなり年季の入った橋である。【訪問記1】 | |
28 |
James barden 1926 Douglas Co. WI |
Superior, WIに近いAmnicon Falls State Park内にある。Pokegama Riverから移設されたもので、後から屋根を追加したため、見慣れない構造となっている。滝見見物にいい公園である。【訪問記1】 | |
29 |
Smolen-Gulf 2006 Ashtabula Co. OH |
2006年に完成した全米で最長のCovered Bridgeである。I-90からOH-11を北上してAshtabulaの町に向かえば、大きな看板が見えてくる。橋自体は、高速からも見える。8億ドルの大工事であったそうだ。【訪問記1】 |