Weekend 2004 October (2)



 10/10(Sun) Ashtabula County

 今日は朝から学会通勤往復ランをした後、Clevelandから東にあるAshtabula County Covered Bridge Festivalに出かけることにする。

 何故、橋に屋根がかけられているのかであるが、一つにはアメリカでは広葉樹が多く、密度の高いしっかりとした底板が作れなかったことにもともとの問題があるようだ。また日本の場合、うまく雨水をよけるように中央部を高くしたりの加工も可能であったが、アメリカの木材ではそれが不可能であったようだ。そのため、普通に屋根なし橋を作ったとしても、すぐに腐ってきてしまうという問題が生ずるというのだ。また、馬が水を恐れないためにという役割もあったそうだ。
 ここOhioには今でも多くのCovered Bridgeが残っているが、その中でもAshtabulaには16もの橋があるのだ。まだこの地域のCovered Bridgeは2つしか見たことがなかったのだが、 今日はCovered Bridgeを巡るドライブをすることにする。資料としては、上記HPからセルフツアーマップを取り寄せるのが一番いいであろう。
 まずはフリーウェイから近くにある(1) Harpersfield Roadに行く。この橋は1868年完成で、1913年に鉄橋部分が付け加えられたものだ。堰堤のすぐ下にあり、やや騒々しいが歩道があるので、ゆっくりと散策することが出来る。この橋は以前にも何回も歩いて渡ったことがあるので、今回は渡らなかったが、以後の橋は全て歩いて渡ることとする。
 次にこれもGrand Riverにかかり、やや東にある(2) Mechanicsville Roadに行く。1年半前だか来た時は、ぼろぼろで閉鎖されており、落ちるのは時間の問題だなと思っていたのだが、見事に修復されて通行可能になっていた。すぐ横にバイパス橋がかかっており、ゆっくりと橋を歩くことが出来る。川沿いの紅葉が見事であった。
 OH-167を東進し、少し枝道に入った(3) Doyle Roadに到着、ここは周囲に何も無く砂利道で交通量も極端に少ないので、雰囲気は最高だ。欲を言えば、ちょっと外装の色がいまいちかな? 内部の構造は、木をアーチ上に配置している所が特徴的だ。
 Jeffersonの町でFestivalに入ってみる。大人$4とられてしまった。中には動物がいたり、
出店が出ていたりするが、それほどゆっくり出来る感じでも無い。Yは動物が苦手のようだ。会場をざっと回ってポテチをゲットした後、橋巡りに戻ることにする。
 Jeffersonからは北東にある(4) Giding Roadに行く。ここは砂利道であり、静かな所だ。橋の周囲の木々は葉を赤や黄色に染め上げていた。最近ペンキが塗られたせいか、やや新しい感じがする。内部はオーソドックスな直線構造だ。
 まさに紅葉真っ盛りだ。恐らく今週と来週が見頃で、そのうち強い北風が吹いて、全ての葉を吹き飛ばしてしまうことであろう。
 (4)からやや南下して(5) Netcher Roadに向かう。白木のデコレーションがおしゃれだ。この橋は最近建築されたもので、アーチ構造の接続部は関節のようになっていた。こういったCovered Bridgeが再建されているというのは驚きだ。
 その南の(6) South Denmark Roadに向かう。ここは隣にバイパス橋が建築されている。1895年に建設された年代ものだ。外装も特にペンキが施されているわけでもなく素朴な感じの趣のある橋だ。窓が小さいので中は薄暗い感じがするのだが、Yは『こわいこわい』と言いながら小走りに渡っていった。
 (6)から北上していく。(7) Caine Roadは砂利道にある橋で、外観・内部構造も古いのだが、これは1986年製だ。周辺はアーミッシュのバギーも行きかうのんびりとした所だ。
 (7)のすぐ北にある(8) Graham Roadは、橋が移転されている。非常に年季の入った作りで、窓の無いのが特徴だ。
 (9) Root Roadに向かう。この橋も年代物で、1868年製だ。道幅も狭い上に高さも低めに作られている。まず地元の人しか利用しないさびれた所にある。
 (10) Middle Roadに向かう。ここは、地元の人もあまり利用しないような辺ぴな所にある。水深は浅い河原があり、ゆっくり出来る所だ。反対側の岸は崖になっていて、紅葉が美しかった。
 (11) State Roadに到着する。ここは舗装路で立派な橋がかかっている。建設は1983年だ。新しいにも関わらず、ペンキを塗っていないのがいい感じである。やや交通量が多いのが難点か。
 (12) Creek Roadに到着する。Interstaeから近いものの、まず地元の人しか使用しないような橋である。バギーの車輪でさりげなく装飾されているのがいい感じだ。西日が当たってきて、いよいよ紅葉は輝きを増している。
 (13) Benetka Roadに到着する。1890年代の建築で、内部はアーチ構造になっている。静かでひっそりとたたずんでいる姿は非常に美しい。写真を何枚もとっていると、何か物音がするのでそちらを向いてみると、野生(?)の鶏がいた。Yは、『キチン、キチン』と言ってびびっていた。『これはチキンだよ』、と教えたはいいが、本当の名前は何なのであろうか?(私自身もchicken, hen, cock, roosterの使い分けがあまり良くわかっていない。)
 何とか日没前に、最後の目的地である(14) Olin Roadに到着する。これは1873年の建築。最後の最後に訪れたこの橋が、静かで河原で遊んだりも出来るので気持ちのいい橋であった。河原の石は特に角ばっているわけでも無く、全て平たく丸まった石であるのが印象的であった。このほかにAshtabula Countyには2つのCovered Bridgeがあるのだが、またUS-322を通る時にでも行ってみようか。

 日本にいる時は、四季の変化も気がつかずに一年が過ぎていったことを思えば、日曜日の午後、こうやって紅葉を愛でながら子供と遊べる環境にいれるというのは、やはり幸せであるといえるのであろう。最近の日本では、朝陽も夕陽も見たことが無いという小学生がいるそうだが、Yには四季の変化をしっかりと感じ取れる子供になってもらいたいものだ。


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