Lighthouse
大平原の続く『アメリカ平坦暮らし』が長引いてくると、変化を求めてその大地の縁である海際を歩いたり、湖畔を散策したりすることもある。その長大なかつ変化の無い海岸線・湖畔線の中で、人々が集まるのが『Lighthouse』である。日本の場合は、岬などの景色のいい場所にあることが多く、私も多くの灯台を訪れたものだが、ここでは私の訪れたアメリカの灯台をまとめてみたい。 |
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City,
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Comment |
1 |
Point Reyes, CA |
San Francisco郊外のPoint
Reyes NSを訪れた時に立ち寄る。ここまでは、シャトルバスを乗り継がなければいけない。そして、更に300段の階段を下りて、やっと灯台に行き着く。太平洋の海原は一望でき、季節が良ければ沖を回遊する鯨も見ることが出来る。海沿いであり濃霧が発生しやすいのだが、ここは海に近すぎるため、雨が殆ど降らないそうだ。周辺はハイキングに楽しい所で、春には満開の花が迎えてくれる。また、アザラシのお昼寝姿も見ることが出来る。 【訪問記1】、【公式HP】、見学可能 |
2 |
Jupiter Inlet, FL |
現在でも現役の、Florida半島の東の端にある灯台だ。沿岸警備隊によって管理されてりるので、見学にはツアーに参加する必要がある。アメリカ先住民の歴史の勉強もすることが出来る。 【訪問記1】、【公式HP】、見学可能 |
3 |
Key West, FL |
Key
Westの街中にある灯台である。Heingway Houseの向かいにあるのでわかりやすい。町の概要を知る上でも、面白いツアーになろう。灯台自体は、運用を停止している。やや階段が急で、子供には上級編かも。 【訪問記1】、【訪問記2】、【公式HP】、見学可能 |
4 |
Ponce de Leon Inlet, FL |
Daytona Beachの南端にある灯台で、これがFloridaで一番高い灯台である。灯台周囲は、博物館のようになっており、十分楽しむことが出来る。そしてここの特色は、他のアメリカの灯台のように身長制限が無いことである。柵もその辺りを配慮したしっかりしたものであり、小さな子供でも登ることが出来るであろう。 【訪問記1】、【訪問記2】、【公式HP】、見学可能 |
5 |
Sanibel, FL |
貝が多く取れるSanibel
Islandにある灯台だ。日本の感覚からすれば、ちょっと風変わりな灯台であるが、逆に風情が感じられる灯台だ。現在は本土と橋でつながっており、周囲はコンドミニマム施設が一杯だが、昔はもっとさびれた場所にぽつんと立っていたのであろう。運が良ければ、イルカの群れにも出会うことが出来る。 【訪問記1】、【公式HP】 、見学不可 |
6 |
St. Augustin, FL |
スペインの雰囲気が色濃く残る歴史の街、St.
Augustineにたたずむ灯台である。街の概要を理解することが出来るので、市内観光の前に訪れると良いだろう。またその際、イギリスとの戦闘などを思い浮かべながら、St.
Augustinの町並みを眺めると面白いだろう。事前に、インターネットで割引券をゲットすることが出来る。上まで登ることも出来るが、残念ながら、44inch以下の子供は登ることが出来ない。 【訪問記1】、【公式HP】、見学可能 |
7 |
Pensacola, FL |
Pensacola湾の根元に立つこの灯台は、Pensacola
Naval Air Station内にあるので、訪問しにくい灯台と思われがちだが、実際は全く問題なく訪問することが出来る。以前は灯台を登ることも出来たそうだが、現在は不可である。 【訪問記1】、見学不可 |
8 |
Cape Florida, FL |
Miamiに立つこの灯台は、KeywestとSt.
Augustin間の重要な灯台であった。1836年のセミノール戦争時には、インディアンの襲撃を受け、下から焼き払われたにも関わらず、立てこもった灯台守が生存するという歴史も存在する。 【訪問記1】、【公式HP】、見学可能(曜日と時間注意) |
9 |
Chicago Harbor, IL |
Lake Michiganの湖畔に位置する大都市Chicagoは、貿易港としての役割も担っている。その入り口に立つのがこの灯台である。地続きとなっていないので、接近は船だけとなる。沖には、シカゴ市民の飲料水を確保する取水場がある。 【訪問記1】、見学不可 |
10 |
West Quody, ME |
Florida Key WestのSouthern
Pointは、温暖な気候ということもあり人気のスポットであるが、Eastern Pointはそれほどは知られていないスポットだ。断崖からは、はるかカナダに続く海岸線が見渡せるが、特に町の光が見えるわけでもなく、北国のさびれた国境という雰囲気が存分に楽しめる。ここだけを目的に旅行するのは不毛だが、Acadia
NPと合わせて訪れるか、赤毛のアンのPrince Edward Islandなどと組み合わせて行くといいだろう。 【訪問記1】、【公式HP】、見学可能 |
11 |
Cape Neddick, ME |
1879年から光をともす歴史ある灯台である。小さな島となっており、そのロケーション・風景から、非常に人気のある灯台である。 【訪問記1】、【公式HP】、見学不可 |
12 |
Cape Elizabeth Light, ME |
1828年に270m間隔で建てられた2つの灯台がその始まりで、"Two
Lights"とも呼ばれている。岬の先端にあるので、ロケーションはいいのだが、西側の灯台が建てられていた場所は民間に払い下げられており、観光地としての価値は低い。見学も不可である。 【訪問記1】、見学不可 |
13 |
Portland Head Light, ME |
上記のCape Elizabeth
Light周辺は立ち入り禁止であるのに対して、こちらは周辺は公園となっており、観光地化されている。1787年にGeorge Washingtonによって建設が開始された歴史ある灯台で、"Most
photographed lighthouse in North America."と言われており、年間100万人に観光客が訪れる。灯台自体は登ることは出来ないが、敷地内には立ち入ることが出来る。 【訪問記1】、【公式HP】、見学可能 |
14 |
Au Sable Point, MI |
Lake
Michiganに面するPictured Rock National Lakeshore内にあり、ハイキングで行くしかアクセス方法は無い。非常に水も綺麗で、静かな所にあり、バックパッキングキャンプも可能である。 【訪問記1】、見学不可 |
15 |
Munising Front Range Light, MI |
Pictured Rock
National Lakeの西にある、Munisingの町中にある。Munising Rear Range Lightと対を成しており、Munisingの港への方向を示している。National
Park Serviceによって管理されており、塔には登れないものの、一階部分は見学することが出来る。 【訪問記1】、見学不可 |
16 |
Duluth Harbor North Breakwater, MN |
Duluthの港の北側の突堤の先にある灯台だ。Arial
Bridgeの見学のついでに、見学するといいだろう。町の概要を把握することが出来る。鉄鉱石や石炭などを運ぶかなり大きな船も通過する場所に位置する重要な灯台である。 【訪問記1】、見学不可 |
17 |
Duluth Harbor South Breakwater Inner, MN |
Duluthの港の南側の突堤基部にある灯台だ。 【訪問記1】、見学不可 |
18 |
Duluth Harbor South Breakwater Outer, MN |
Duluthの港の南側の突堤の先にある灯台だ。以上3つの灯台で対を成すように、重要な港の入り口の安全を確保している。 【訪問記1】、見学不可 |
19 |
Split Rock Lighthouse, MN |
2010年で地区100年を迎えたミネソタで一番有名な灯台である。展望の良い岩の上の高台にある。Duluthへ導く重要な灯台である。灯台はしっかりと管理されており、塔への見学も可能である。州立公園も併設されており、のんびりするにもいい所である。 【訪問記1】、【公式HP】、見学可能 |
20 |
Two Harbors, MN |
鉄鉱石の搬出港であるTwo
Harborsにある灯台である。内部も見学は出来る。ユニークなことは、ホテルを兼ね備えているということで、4部屋に宿泊することが出来る。灯台おたくには、たまらない所であろう。 【訪問記1】、【公式HP】、見学可能 |
21 |
Biloxi, MS |
Biloxiの海岸沿いに立地するこの灯台は、一般公開もされていたようだが、台風Catlinaの周辺への影響のためか、現在は閉鎖されている。灯台ファンにとっては、一刻も早い復興が望まれる地域だ。 【訪問記1】、【公式HP】、見学不可 |
22 |
Bodie Island, NC |
North CarolinaのCape
Hatteras NSを訪れた時に立ち寄る。数年前まで登ることが出来たそうだが、現在では下の博物館だけである。地盤が弱いためか、3回も立て直されたいわくつきの灯台である。近くにはいいキャンプ場もあり、オフロードを車で走ることも出来る。 【訪問記1】、【訪問記2】、【訪問記3】、【公式HP】 、 |
23 |
Cape Hatteras, NC |
同じく、North CarolinaのCape
Hatteras NSを訪れた時に立ち寄る。この灯台はアメリカで一番高い灯台として知られているだけでなく、波の浸食によって海と非常に近くなってしまったため、1999年に南西に1,000m弱移動したことでも知られている。上からの展望は絶景で、砂州がどのように延びていっているのか、ここでどのように砂州が屈曲しているのかを確認することが出来る。 【訪問記1】、【訪問記2】、【訪問記3】、【公式HP】、見学可能 |
24 |
Ocracoke, NC |
Ocracokeの街中に立つ灯台だ。台風の接近などで、避難勧告が出される場所でもある。歴史のある灯台だが、残念ながら上まで見学することは出来ない。 【訪問記1】、【訪問記2】、【公式HP】、見学不可 |
25 |
Cape May, NJ |
New
Jerseyの南端にある灯台だ。Philadelphidaへの玄関口となる入り江に位置している。南にあるDelawareまでフェリーサービスもある所だ。冬季は見学も制限されているが、夏は東海岸の都会から海に遊びに来た観光客で、混雑するようだ。 【訪問記1】、【公式HP】、見学可能 |
26 |
Fire Island, NY |
New York郊外のFire
Island NSにある。New Yorkから一時間以内の郊外に、こんなのんびりとした所があるなんて驚きであった。都会に住む人の週末の憩いの場という雰囲気だ。灯台の見学は、最盛期には非常に混雑するという。
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27 |
Statue of Liberty, NY |
New
Yorkの世界的に有名なStatue of Libertyは、実は灯台としての役割も担っている。正に、アメリカの玄関口であったわけだ。September
11前は頭部まで登れていたのだが、現在は台座の部分までの見学となっている。内部の見学を考えるならば、予約は必須である。 |
28 |
Fairport Harbor West, OH |
下記の灯台の代わりに1925年に建てられた家型の灯台である。US
Coast Guardの管理下にあり、残念ながら内部は見学することは出来ない。しかし、Headland SPから砂丘・防波堤を歩いて辿り着くことが出来る。 【訪問記1】、【訪問記2】、【公式HP】、見学不可 |
29 |
Fairport Harbor, OH |
昔は、Canadaからの亡命者が目標にしていた灯台だそうだ。現在は上記の灯台にその役割を移しているが、夏季は博物館として見学することが出来る。下から見るとそうでも無いが、高い所の無いOhioでは、登り応えのある灯台だ。上記の灯台もしっかりと眺めることが出来る。 |
30 |
Marblehead, OH |
アメリカで訪れた最初の灯台は、Erie湖のものであった。日差しが強く、アメリカ人が『Lake
Erieのカリビアン』と呼ぶように、明るいそしてのどかな雰囲気が広がる場所に立っている。夏季の平日ならば、灯台に登ることも出来る。(冬には湖も凍ってしまうので、灯台としての役割は殆ど無くなる。) 【訪問記1】、【公式HP】、見学可能 |
31 |
Perry Memorial Monumet, OH |
Lake
Erieは、アメリカとイギリスがその覇権をかけて戦った場所でもあり、日本に来航したことでも有名なPerryの兄が、1813年にイギリス軍を打ち破った事で知られている。イギリス軍優位であった大方の予想を覆してのアメリカの勝利は、この両国間の戦争の終結を早めることになった。現在ではペリーの功績およびアメリカ・カナダの友好を記念して、Lake
Erieに浮かぶ小さな小島Put in Bayに、National Monumentが建てられている。ちなみにこのMonumentは、National
Park Serviceが管理する建造物の中で、Gateway
Arch, Washington
Monumentに次いで3番目に高いものである。そして、この塔はLake Erieを照らす灯台としての役割も担っている。 |
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South Bass Island, OH |
South Bass
Islandに到着するフェリー乗り場を左折すると、1897年建築の灯台がある。この灯台は1962年まで運営されていたもので、居住空間と一体となった、アメリカ北東部ではよくあるタイプの灯台である。現在ではOhio
State Universityが所有しており、夏の間は内部のツアーも可能である。 |
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Hunting Island, SC |
1859年に建築された灯台は、海岸線の侵食により移動を余儀なくされる。1889年に、各ブロックごとに分けられ、現在の位置に移動させられた。しかしその移動後も侵食は続き、近い将来またもや移設が検討されるようになってきている。ちなみに、Hunting
Islandの由来は、keeperが趣味のため鹿を狩猟したことからとされる。 【訪問記1】、【訪問記2】、【訪問記3】、【公式HP】、見学可能 |
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Assateague, VA |
アメリカで初めて登った灯台である。全く予習もせずに、Assateague
Island NSに立ち寄った時に、灯台までハイキングした所、『登れるよ』ということになりました。狭い階段を登り付いた場所は、光源のある場所で、周囲は360度の展望で絶景だった。アメリカ東海岸にありがちな、砂州が延びていくのが確認できる。また野生の鹿の群れも見ることが出来る。 【訪問記1】、【公式HP】、見学可能 |