Weekend 2004 June (1)



 6/5(Sat) Home

 最近、家の周辺でウサギをよく見かける。どこかで巣を作ったに違いない。Yも絵本で知っている『ラビット』が出てきて嬉しそうにしている。
 今日はガレージセールでお絵かきセットをゲットしたり、庭掃除したり、来週のキャンプの買出しやらなんやらで時間をつぶす。
 6/6(Sun) Lockport
 Poison Ivyのワイフをおいて、今日はYと運河の調査に出かける。今日の目的地であるが、先日のAcadiaの帰りにパンフレットで見つけた、Niagara周辺のErie Canalだ。 車を走らせてすぐに80,000mileを達成する。70,000mile突破が2月だったので、4ヶ月で10,000mileのペースということになる。

 Erie Canalは、New York Stateに位置しており、現在のNew Yorkの発展のみならず、アメリカの発展に大きく関与した運河の一つである。オリジナルのものは、1817年から1825年の間に建設された。BuffaloからAlbanyまで総延長363mile・総Lock数83は、世界最長の運河である。そして、他のアメリカの多くの運河と異なり、現在でも主に観光用として使用されているものである。
 2時間30分程度のドライブで、まずはErie湖からの玄関口であるGateway Harbor Parkに行ってみる。これぐらいの距離ならば、Yも全く問題は無くなってきた。
  ここには、多くの小型船が停泊しており、鉄道の跳ね橋もあった。しかし、この橋がこの完成する頃には運河の地位が極端に下がっており、使用されたのはたった2回だそうだ。周辺は公園となっているが、見所は少ない。

 このNorth Tonawandaという町のRailroad Museumに行ってみる。引込み線のあるこのMuseumには客車が3両と、建物が一つある。

 入場料$2、鉄道愛好家のおじさんが、付き添いで展示品を説明してくれる。アメリカの開拓史の中で、Buffaloは輸送の中継地として、大きく反映したらしい。現在ではその地位は下がってはいるが、その頃の品々が展示されている。
 規模としては非常に小さく、鉄道愛好家の『基地』といった雰囲気があるが、もの好きにはたまらない所であろう。
 Erie湖を離れた運河は、Tonawando Creekをさかのぼって行く事になる。(現在では水の流れは逆行している。)Y様は、しばしの御休息。
 運河は途中からTonawanda Creekを離れ、明らかに人の手で掘られた直線区間を経て、Lockportの市街に入る。この町は、運河の建設とともに建設・発展した町である。
 まずは、今日のドライブの一番の目的地であるLockport Cruisesに行くことにする。道標が少ないので、しっかり予習しておくことをお勧めする。Lock下流の坂を下った右岸にある。レストラン・結婚式場・ギフトショップなどが一緒になっている。Erie Canal関係のパンフレット等もたくさん入手することが出来る。
 まずはお船と御対面。今までに2回、ホエールウオッチングツアーで乗船したことがあるのだが、まだ船というものの認識がはっきりしていないようだ。動く船にびびってしまっている。ちなみに、このLockview VはClevelandで作られた10年選手だそうだ。
 ツアー代はAAA割引で$11.25、Yはfreeだ。一日3回のツアーがある。まだシーズン前であるせいか、やはりマイナーな趣味であるのか、乗客は20人程度。
 まずは、上流のLock34に向かう。右にあるのがオリジナルの5段の運河、左にあるのが現役の2段の運河である。時速6mileまで落として、閘門の中にゆっくり入っていく。閘門は結構大きなもので、我々の船が8艘くらいは入れそうだ。
 船がLock34に入った後、後部の水門が閉められる。Yは初めて見る風景に、きょとんとしている。一方、パパも初めて見る風景に、興奮してシャッターを押しまくってしまった。
 Reservorに貯められた水がポンプで一気に閘門内に入れられ、水位がどんどん上昇するとともに、我々の船も上昇していく。
 上流の水門が開けられて、船はLock 35に入っていく。
 船がLock35に入るとともに下流の水門が閉められる。
 今度は上流の運河の水を落差で落とすようにして、水位が上昇していく。水位が上昇するとともに、どんどんLockportの市街の様子がわかっていくのが非常に面白い。
 Lock35の上流には安全のために2つの水門が作られている。我々観光船のために、オペレーターも大変だ。
  『Y、Lockの構造がわかった?』 Yは『うんが、うんが』、と答えるだけであった。
 船は更に上流へ10分くらいのんびりと走る。町の中心部には幅が世界最大とかいう橋があり、それをくぐる。天気もいいので、Cに作ってもらたお弁当をほおばりながら屋根の無い2階にいると、非常に気持ちがいい。
 運河の右手には馬で引いたTowpath Trailが残っている。地層が岩であるため、建設は大変であったことであろう。
 船は再び運河を下流に向かい、先程の橋を通過する。Yは『ブリッジ!』、と叫ぶようになった。あまり恐怖感などは無いようだ。

 Lock35を下ると、一隻の船とすれ違った。更に水位を下げてスタート地点を通過する。尚下りの際には、先程とは異なり、水は下流に流されるだけだ。
 下流には3つの跳ね橋があるのだが、通過に合わせて上下させてくれる。
 下流に5分くらい下り、マリーナがある所でUターン。また橋を通過していく。高さはぎりぎりだ。出発点に戻ってツアーは終了となる。

 たかが運河ツアーなのだが、Lockを2つ上下して、跳ね橋を3つ上げ下げしてくれる(計6回)ことを考えたら、この値段はお買い得ではないだろうか。運河ファンならずとも、楽しめる所であると思う。
 車に戻った後、先程の跳ね橋を車で通過。今度は徒歩で運河の調査。先程の世界最大の橋を見学した後、Lockを見学する。新旧Lockの間には、Canal Museumがある。
 その昔、ここには西行き、東行きの2つのレーンがあったそうだ。5つのLockを上下するこのポイントは『Flight of Five』と呼ばれていた。時代とともに拡張されたそうで、オリジナルのものはもっと幅が狭かったそうだ。
 Lockの外から見学することも十分可能だ。ここの高度差は49.1feet、下流には61.20mile先にやっとLock33があるそうだ。アメリカって平たいよな〜。
 次にLockport Cave Tourに参加することとする。チケットを運河横の建物で購入して、左岸にある洞窟に案内してくれる。
 この洞窟であるが、完全に人の力で彫られたもので、運河の余浄水を利用した製粉場などの工場があったそうだ。
 水路内を電動モーターで動く船に乗せてくれる。どんづまりは安全のため、コンクリートでふたがされていた。Yは怖かったようだ。けれど、外に出たら再び元気に、鉄橋を渡る『しゅっしゅっトレイン』に興奮している。

 インターネットで$1の割引券を印刷していったのだが、こちらは運河ツアーと比べると$7.25という値段は今ひとつか。夏の暑い時には、涼しさを求めて中に入るのだったらいいかもしれない。
 Theodore Roosevelt Inaugural NHSに行こうかと思っていたのだが、もう時間も遅いので、こちらは諦めてちょっとNiagara滝を覗いてみることとする。Goat Islandの駐車場はお金が取られるので、Three Sistersの無料駐車場に車を停めて滝まで往復する。
 Yは寝ていたのだが、滝の音に起こされてしまった。これも最近覚えた言葉、『たき』を連発してはしゃいでいた。
 そういえば、2年前も来たっけな。あの時は、ここまで来るのも大変に感じていたけど、『ちょっとナイアガラまで』状態になってしまった。そしてかれこれ、これで4回目になってしまった。後、何回来るのであろうか。
 日没前にClevelandに帰着する。これも最近覚えた言葉、『たいよう、バイバイ』を連発していた。Yも楽しんでいたようだが、一番楽しんでいたのは、私に違いない。


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