2013 Short Vacation in ID, MT, WY



 7/28(Sun) Ennis→Yellowstone NP

 気温は40度を切る寒気だったが、羽毛の寝袋を持って来たので快適だった。5時半頃からごそごそと起き出して、ご飯と味噌汁で戦闘準備を整える。
 今日はいい天気になるようだ。気温があまり上昇しないように祈りたい。
 7時くらいになると、徐々にランナーも増えてきた。Ennisからの送迎バスが到着するのも7時頃だ。
 7時半にはバスに乗車して、ここから13マイル先のスタート地点に向かう。車窓からは、雄大な景色が広がる。
 スタート地点は、Black Butte Mtnの麓だ。ハーフとフルマラソンの混成だが、ざっと150人以上はいるようだ。
 カメラ搭載のヘリコプターで、スタートの様子を写してくれるというサービスもあった。
 スタートライン前方には、見るからに屈強なランナーが揃う。かなり高度順応されているようだ。アジア人は私一人、他にアフリカンが一人だけであった。
 そして、9時前にスタート! 始めはかなりきつい登りなので、ペースを落として登り始める。1マイルが11:48!、ちょっとかかり過ぎ〜、今日は地獄を見れそうだ(笑)。
 しばらくはBlack Butte Mountainを正面から左に見ながら走るが、徐々に後方となってくる。
 すると、前方にこれから下る斜面と、壁のように立ちはだかるMonument Ridgeがそびえ立つ。
 2マイル(8:39)へは急な下り、そしてここからは急登が待っている。まだまだレースは始まったばかりだが、既に息があがった突っ込みすぎたランナーもいる一方、余裕で駆け上がるハーフのランナーもいるので、自分のペースが把握しにくい。私は昨日の今日なので、ハーフまでは無理をしないように節約走法を心がける。
 分岐を左にとれば樹林帯の急登、それを抜ければ、お花畑の美しい山岳地帯だ。
 かなり集団もばらけてきた。周囲に目をやれば、圧倒的な展望だ。そして今から走って登る道が、天にまで続いている(おいおい)。
 どうやら昨日の疲れがあって、下りはややしんどいのだが、登りの方は大丈夫そうだ。着実に登りで順位を上げていく。
 4マイルを過ぎれば、やや傾斜も緩くなるが、逆に酸素の少なさを実感できる場所だ。

 そして最高地点のMonument Ridgeへ、ここは9,587fett、2,922mだ。こんな場所で走っている我々は、ちょっとおかしい連中に違いない。お互いに写真の撮り合いなんかをする。2マイルから5マイルまでの3マイルは、しんどさのあまり時計を押すのを忘れて33:39、マイル11分もかかっている。

 ここからは下りのセクションで、遥か北の方まで道が続いているのがわかる。周辺は凄いお花畑だ。こんなコースを走れる幸せを感じながら、足に鞭を入れる。
 6マイルが9:33、だいたい3マイルごとに給水ポイントがあるので、不足分は各自携帯しているようだ。
 後ろを振り返っても、物凄い風景だ。
 給水ポイントを超えて、7マイル(10:14)へは急激な登りだ。レースも始まったばかりなので、急な所は走らずに早足に切り替える。
 8マイルへは10:39、パノラマビューを楽しみながらのランとなるが、砂利道と高度のために、思ったよりもスピードは出ない。
 丘を越えれば、緩やかなダウンヒルが見えてくる。
 空に吸い込まれそうな道を下っていく。
 9マイルへは9:03、するとまた強烈な登りが目に飛び込んでくる。
 耐えて登れば10マイル(10:41)だ。ここからは、ハーフポイントまではほぼ下りだ。
 11マイルが9:59、12マイルが9:15、強烈な下りもあるので、足への負担は高い。樹林帯が迫ってくれば、車を停めているハーフ地点(ゴール地点)だ。13マイルは9:38だった。

 ハーフのランナーはここまでなので、レースもかなり落ち着いた感じとなる。そして、周囲を見渡して自分の立ち居地を確認することにする。どうやら、今まで下りで私を抜かしていった連中は、全てハーフのランナーだったようだ。フルのランナーは、順位が安定しているようだ。
 14マイル、15マイルへは、登りが待っている。歩きを交えながら、ゆっくりと進む(24:18)。

 丘の頂上に出ると、北に続くとにかくだだっ広い大地が続く。これを足すり省エネ走法でこなしていく。

 16マイルへはやや登って10:57、風もややきつ向かい風で、もうマイル10分は当たり前となってきた。17マイルは10:55。
 麓からは、牛が草を上がってくるのであろう、多くの牛が我々のレースを応援してくれていた。この辺りで、既に折り返しを回ったフルのトップランナーとすれ違う。
 18マイル(11:00)へは強烈な下り、樹林帯、そしてまた強烈な登りで19マイル(10:42)だ。これを下った所に、折り返しポイント&給水ポイントがある。体もかなり脱水気味なので、しっかりと栄養&水分補給をする。そして折り返しての強烈な登りで20マイル(13:41)だ。
 もう誰にも抜かれないが、登りではどうやら私の方が早いようだ。徐々に前のランナーとの距離をつめていく。21マイルは12:49だ。22マイルで樹林帯(12:01)、強烈な登りで23マイル(13:52)、最後の給水だ。前にはゆったりとした道が広がるだけだが、もう鞭打つ足は残されていない。
 24マイルを超えれば、もう下りを残すのみだ。25マイルまでの2マイルが28:29、5時間は何とか切れそうだ。そしてようやく遠くにゴール地点が見えてきた。
 最後は12:58でしめ、タイムは4:55:18、26位/80人であった。
 メダルは非常に安っぽいシールのもので、Tシャツも綿の安物だが、全くそんなことは気にならないいいレースであった。今日はASICSゲルフジでがんばったが、このレースはトレイル系の靴がいいだろう。

その1、アイダホ 3時間36分22秒、8位/63人
その2、モンタナ 4時間55分18秒、26位/80人

 ダブルを走った人は合計10人で、私は2番目の早さであった。ちなみに私より早かった人は、3時間20分17秒(2位)→4時間30分46秒(15位)の57歳の男性、私の次は、3時間37分51秒(9位)→5時間16分54秒(34位)の46歳の男性であった。
 ダブルの後は、たいがいかなり足が消耗していてアクセルを踏むのもままならないのだが、今回は影響が少なかった。次の観光モードに入るべく、レース主催者の注文どおりに南からの帰路コースをとるが、これがなかなかの曲者であった。かなり曲がり道の多い林道で、Ennis経由とあまり時間は違わないであろう。疲れているならば、Ennis経由で帰った方が、無難であろう。
 林道1時間ちょっと、更に1時間弱で、Yellowstone National Parkに入る($25)。もうかれこれ4回目の訪問だ。すると、早速エルク渋滞だ。
 オスのエルクが、対岸で水草を食べていた。
 今回の目的は、Old Faithfull周辺にだけに絞っているので、寄り道せずにハンドルを握る。
 そして、3回目の宿泊となるOld Faithfull Innに到着する。築100年以上経つ、歴史のある建物だ。
 お部屋の方は、共同バスタイプのものにしていたのだが、驚くできことに端部屋であった。そのため、部屋からOld Faithfullの間欠泉が見れるという、素晴らしい環境であった。
 まずは温水シャワーで、体のケアを行う。一つだけ難を言うと、玄関に近いので、やや騒々しいということであろうか。
 この国立公園の中でも人気のスポットなので、ロビーは多くの人であふれていた。
 ちょっと買い物をした後、Visitor Centerで情報を仕入れる。次の噴出予想時間はこのように展示されていた。
 まずは川を渡って、温泉を観察する。
 こちら側から望むOld Faithfull Innが一番かっこいいと思う。
 おっと買い物していたものまで持ってきてしまった。ちゃんと袋に入れておきましょう。何故かかばんには、チーズ・ビーフジャーキー・ピスタチオ・パンまで入っていた。
 そろそろ噴出が始まる時間になると、こちらからも大勢の観衆の鼻息が聞こえる。


 そして、噴出開始!何度見てもいいものだ。
 すぐ近くでも噴出したりで、非常にいい雰囲気だ。
 個人的には、ここにあるベンチでのんびりするのが大好きである。
 何やらスペシャルドリンクなんかも出てきた、お尻かくして頭隠さずだな、、、。
 そして、お待ちかねの夕陽が迫ってきた。



 スペシャルドリンクを頂きながら、夕陽とガイザーを眺める。こんな贅沢なことはないよなー。
 空を見上げると、雲もいい感じで着色されてきていた。
 これを見に来たのだなと、妙に納得するのであった。
 驚いたことは、日が沈んでからも私のように徘徊している人が多いことであった。みんな楽しみ方をわかっているようだ。
 私のお気に入りのCastleは、夜中に噴出が予想されていた、残念!
 最後にもう一回、Old Faithfullの噴出を見ることが出来た。
 さて、もう室内に入ろうか。

 このOld Faithfull Innのロビーでは、無料のバイオリン・ピアノの弾き語りを、22時まで楽しむことが出来る。椅子・テーブルも多いので、各自スペシャルドリンクを持参したり、本を読んだりで非日常の時間を楽しんでいるようであった。



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