2008 Spring Vacation Report in Algonquin



 4日目 5/25(Sun) Algonquin NP
 ここAlgonquinの美しさは、朝晩にあるといっても過言では無かろう。
 透き通った湖面、もや、色の移り変わりを楽しみながら、大自然を感じ取る。
 今朝はスパゲッティだ。ストレス無く楽しんでいるYは、頼もしいものだ。
 朝の紅茶を頂いた後、今日は期するものがあったため、8時半の出発とする。
 目と鼻の先の対岸のP240まで漕いだ後、いつもの作戦で荷物を運ぶ。ここからは、Otterslide Creekへと漕ぎ下っていくのだ。
 往復する必要が無いので、10分でここを通過する。 
 少し漕ぎ下って、右側にP390、ここでメスムースに遭遇する。
 ここからは湿原に入っていく。釧路川を思い出すのだが、広大さと水の綺麗さでは、雲泥の差がある。
 少し漕ぎ下れば、左側のP270だ。
 ここからしばらくはずっと湿原の蛇行を楽しむことが出来る。このコース一番のハイライトといっても、過言ではなかろう。
 P720はやや距離も長いため消耗するが、肩の荷物が気になる頃には到着する。どうやら700m前後が、一般的Portageの限界距離であるように思う。
 小さなビーバーダムは、スピードをつけて一気に超えていくのだが、最後に大きなビーバーダムを発見。うまく足を使いながら、これを下っていく。ここで本日唯一の人間に会う。最後にP100でBig Trout Lakeへ。ここまで2時間10分、いいペースだ。
 いよいよBig Trout Lakeに漕ぎ出していく。西よりの風が我々を苦しめるが、うまく島影で休息したりしながら、船を西に進める。
 島の間を抜けたりしながら、1時間がんばって小島(地図上のTroutのTの南の小さな島)に上陸する。ここには立派な(?)トイレや椅子があり、ここでキャンプするのもいいだろう。
 ここで当初は宿泊を考えていたのだが、実は明日には雨が降ることが確実であった。そのため、もう少し先を急ぐことにする。幅の狭い海峡を通って、White Trout Lakeに入っていく。
 西風がもろにあたるために、ここからはなかなかしんどい所だ。漕ぐのを休んでしまえば、簡単に押し返されてしまう。農場跡の伐採された跡を眺めたりしながら、湾を回りこんで南に進路をとる。真南に進路を取れる所まで回り込んでしまえば、そのまま真南に進路を維持して、小さな海峡を通ると時間の節約になる。更に1,000m南下して、キャンプ場のある小島の右側を通過する。この島の西端を這うようにして、西南西を目指して、南岸の一つ目のキャンプ場を通過する。さらに西南西を目指して、Grassy Bay最後のキャンプ場に到着して休息とする。 半湿地帯となっており、水位の少ない時や、ブッシュの成長している時には、通過がやっかいになることであろう。
 このキャンプ場はサイトはやや小さいものの、ここから西にはMcIntosh Lakeまでキャンプ場が無いだけに、重要なサイトだ。湿原のクリークの位置関係を知る上でも、上陸してコースを確認するといいだろう。

 さて、ここで時計を見ると14:35だ。明日の悪天を考えた場合に、このままMcIntosh Creekを遡上することを決断する。
 風に逆らうようにして南西の島を目指す。ここには道標も確認することが出来る。この島の南側を這うように進み、ここからは一路西を目指す。ここでは、ムースも確認出来た。最後までなかなか湿原らしくない湾を西に進むと、ようやくビーバーダムが我々の行く手をさえぎる。
 力を合わせてカヌーを引き上げて、これらを通過していく。
 湿原の中に入ってくれば、いよいよP780だ。ここも一気に荷物を運んでいく(35分)。アップダウンが多いだけに、苦労する場所だ。
 ここから、しばし湿原を漕ぎあがっていく。
 そしていよいよ本日最後のP540だ。これを15分でクリアして、ようやくMcInstosh Lakeに到着する。
 ここまで来れば、余裕を持ってPortage Storeまで帰れる距離だ。一同、笑みがこぼれる。
 今日は島に泊まりたかったので、サイトのある3つの島のうち、真ん中の島に着岸する。時刻は17:30であった。天候を考慮した合宿漕ぎとなってしまったが、本当にお疲れ様でした。

 風のせいであろうか、Tさんの麦わら帽子もこんな事になってしまった。

 少しずつ水分補給・栄養補給をしながら、夕食の準備を整える。

 どうやら22箇所あるこのMcIntosh Lakeの中には、またしても我々だけが宿泊しているようだ。
 焚き火を囲む椅子をふんだんに使用して、夕食のカレーを頂く。コーンビーフカレーは、思い起こせば山岳部以来かもしれないが、すこぶるいい味に仕上げることが出来た。
 この島にいるのは我々だけなのであるが、島内を散策してみると、鹿の糞にも似た巨大哺乳類の糞を発見する。どう考えてもこの島にムースがいるとは思えないのだが、、、冬の間に結氷した湖を渡って訪れているに違いない。我々はただの大自然の中のVisitorであることを、実感する。

 いよいよこの冒険も最後が見えてきたようだ。暮れゆく夕暮れを眺めながら、思い思いの時間を過ごす。

 こんな美しい湖に我々だけが存在しているのが、不思議でもあり、逆にここまでがんばればこの雰囲気を味わえるんだな、と妙に納得もしたりした。
 デザートは、ここまで大事にとっておいたMcInstoshのリンゴだった。明日には人里に帰れることを、嬉しくもあり寂しくも感じながら、最後の夜は更けていった。


BACK  INDEX  HOME  NEXT