Weekend 2004 June (3)



 6/17(Thu) Tai's House

 今日は仲良しのTai家でY先生の送別会。ご馳走様でした。さあ、いよいよ帰国が近づいてきましたね。
 6/19(Sat) WV,MD,PA Highest Point
 当初この週末は、PA, Scrantonに機関車を見に行こうと思っていたのだが、良く調べてみると今は機関車に乗れる時間は少しで、7月8月になると、3時間以上のツアーも始まるそうだ。それに、Cも行かないと言い出したので、またの機会とすることとした。天気も悪く、泊まりも面倒くさいので、日帰り3州最高峰巡りをすることとする。
 Yは出かける兆候を見つけるや否や興奮してきた。ママのバイバイにバイバイで応えている。私に似て旅行が好きなようだ。さあ、今日はどんなドライブになるやら、、、。8:00に出発とする。
 移り行く景色を眺めながら、トーマスのパズルをしたり、お絵かきをしたり、音楽を聴いていると、心地よくなってくるのか、そうこうするうちに寝てしまった。泣き叫んだりしないので、非常に助かる。
 I-77を南下し、West Virginiaに入る。『あれっ、道間違えた〜!』 完全にI-77とI-79を勘違いして、100km近く目的地と遠ざかってしまった。とほほ。US-50を東進することとする。US-50もアメリカの開拓に大きな役割を果たした国道だが、2車線の部分は65MPHなので、ほぼfree wayと同じ時間で移動することが出来た。
  I-79を少し南下した後、US-33を東進する。ここでUS-250を見つけてしまった。見覚えがあるので地図を見てみると、US-250はOhioのSanduskyから南北戦争時の南軍の首都があったVirginiaのRichmondまで斜めにアメリカを横断している国道であった。
 さて、今回の最高峰ツアーの最初の目的地はWest VirginiaのSpruce Knob(4860ft, 1482m)だ。地図で見ると、山頂の西側からアプローチする道もあるが、断然東側のUS-33から登るルートが早いであろう。US-33からの分岐は明瞭である。去年の11月に雪のために敗退していたので、私にとっては雪辱戦になる。道は途中から未舗装路になるが、それほど道は荒れていない。
  あいにくの曇り空であるが、どんどん高度を上げると、『Country Road』のWVの山々が広がってくる。(正確には、あの歌はShenandoah周辺のイメージが合致する。)
 10マイルちょっと走れば、目指す頂上の駐車場だ。あいにくのガスで何も見えないが、明らかに下界とは温度差がある。まだ夏山シーズンでは無いが、晴れれば気持ちがいいことであろう。トレールを500mくらい歩くと、頂上展望台に到着する。Yはちゃんとここまで歩いて登ってきた。『やま、やま』、と叫んでいる。今日覚えた言葉の一つだ。頂上到着は14:30となってしまった。頂上には数人の人がいたし、車で登って来る途中に多くの車とすれ違った。日本ほどではないが、やはりアメリカにもピークハンターはいるようだ。
 晴れた時には、頂上から特に東側の展望がいいようだ。また、西側には美しい谷ががあり、ハイキングが盛んな所だ。私の持っているHiking in the USAという本にも紹介されているコースだ。あいにくの天気だが、我々のいる間にも下から上がって来る人がいた。
 高山植物と言うのだろうか、普段Ohioでは見かけない植物も見かける。この近くにキャンプ場もあるので、ゆっくりキャンプ・ハイキングも楽しいであろう。『さあ、Y、次いこか〜!
 、、、と言いながら、ついついここまで来てしまうと寄り道したくなってしまう。Seneca RockのVisitor Centerに行ってみる。ミニコンサートをやっていた。ここからの岩場の眺めは、なかなかのものであった。ハイキングコースもあるので、もう少し岩場に近づいてもいいし、いっそのこと登ってみても楽しいであろう。
 その後、これも以前より気になっていたDolly Sodsに行ってみる。こちらも未舗装路だ。Spruce Knobとまではいかないが道は安定している。
 ここは2600ftから4000ftまでに広がるWilderness Areaで、頂上台地部分にはカナダで見られるような植物も見られる。ブルーベリーの実がなり、初夏には非常に美しい所だ。また、やや下ったRed Creek沿いは夏の暑さを忘れるには格好の所だ。もともとはDollyという名のドイツからの入植者があって、開拓を試みたのだが、伐採などにより、あっという間に不毛の大地になってしまったそうだ。生えるものは、現在あるものぐらいだそうだ。
 台地の東端に道路が南北に走っており、西側には草原が広がる。ここも晴れたら本当に気持ちのいい所であろう。Red Creekには12のキャンプサイトがあるのだが、珍しいことに3つあいていた。けれど、晴れようものなら、すぐに一杯になるのであろう。でも、Wildernessに分け入ってキャンプするのも気持ちがよさそうだ。この天気だというのに、ハイキングしている人たちの車は15台近くあった。ここも、Hiking in the USAという本に紹介されているコースだ。
 気を取り直して、次の最高峰目的地、MarylandのBackbone Moutain(3360ft, 1024m)に向かう。US-219を北上してMarylandに近づくと、風が強いのを利用して、いくつもの風車が見られる。Thomasの町から10mileで左手に全米48州で一番小さい教会がある。しかし、ここまで北上してしまうと行き過ぎである。
 注意深く往復すること2回、道路の東側(北向き車線側)に『Adopt a Highway』のサインの下に、『Maryland Highpoint Friends』のサインを発見した。小さな標識も木にかけられている(はっきり言ってこちらを見つけるのは厳しい)。このtrail headを発見するのが大変であろう。この他の目印としては、(1)東側に車を3台くらい駐車できる路肩がある、(2)南東に伸びる林道があり、この先100mにも駐車スペースがある、(3)左向きのカーブを示す黄色い看板がある。
 林道でエンコしたら大変なので、我々は路肩に車を停めて登山を開始する。頂上までは、赤いペンキが誘導してくれるであろう。道は明瞭である。巨大なキノコも発見した。
 25分の登山で頂上に到着(17:20)。『MD最高峰制覇』である(聞こえはいい)。
 MD側は少し伐採されており、標識、登頂証明書、メモ、ケルン、カメラ台、ピクニックテーブル等がある。
 WV側には標識がある。帰りは天候も回復してきており、木漏れ日の中を下山する。
 更にUS-219を北上して、Marylandを縦断する。そしてUS-40を走りPosey Row Rdへ左折する。しかしここからが曲者で、標識は無いもののPAに入ると未舗装路になる。分岐があり右に左に曲がるが、忠実に標識に従い、Shade Hollow Rdを進む。すると大きな舗装された道に出る。動物的な感で高い方向(左折)に進むと、すぐにForbes State Forestの看板があった。
 途中には、湖の見渡せる非常に美しいポイントがある。
 2.5mile程進むと、目指すPennsylvania、Mt. Davis(3213ft, 979m)に到着した。 車を停めて100m歩けば展望台がある。展望台の下には大きな岩が転がっており、この岩の一番高い場所に三角点が植え込まれていた。Yは、階段を発見して登ると言ってきかない。
 タワーの高さは50ft.あって、高所恐怖症の方にはお勧め出来ないタワーであるが、Yは平気でどんどん登ってしまった(20:25)。何とか日の入りには間に合うことが出来た。頂上タワーからのは周囲の森林・そして開拓地を360度望むことが出来、眺めは最高であった。
 近所に住むというアメリカ人も、『みんな信じてくれないんだけど、ここの景色は本当に自慢できることだと思うんだ。そう思うかい?』 アメリカの大地の広さを痛感することの出来る、本当にいい場所である。Yは『たいよう、バイバイ』を連発していた。
 帰りは北に向かうと400mぐらいで、立派な舗装道にすぐに出た。何も情報が無ければ、こちらからアプローチする方がいいだろう。
  ハンドルを西に向け、美しい夕焼けを眺めながらClevelandに向けて帰途につき、25:00前に帰宅した。下道を多く走り、登山もしたというのに、何と走行距離は770mile(1240km)であった。もう完全に運転は苦では無くなったな。
 6/20(Sun) Canal Fulton
 ClevelandからAkronまで一気に高度を上げた『Ohio Erie Canal』は、その南からはゆったりとした流れを作っている。Akronから15km位南に、Canal Flutonという町があるが、その名の通り、運河によって栄えた町である。
 今日は、ゆっくり家で過ごそうかと思っていたが、あまりにもいい天気に誘われて、Canal Flutonにある運河船に乗ることを目的に出発した。
 急に行くことを思いついたのだが、I-271→OH-21経由で40分足らずで到着することが出来た。町は運河以外、特に何も無い所で、谷底の運河を中心に町が形成されている。運河沿いにはHeritage House & Old Canal Days Museumがある。建物は小さいものだが、貴重な写真を見ることが出来る。また、St. Helena IIが無造作に展示されている。真ん中にはロバが、後部の部屋には船長一家が、前方には乗員の部屋があったそうだ。残りの部分が積荷を積んだ部分である。
 訪れた時には、何かのイベントであったのか多くの自転車をみかけた。また、カヌーレンタル屋さんもあり、運河以外にも楽しめる所であろう。
 運河の隣を走る道路は、その名もCanal Street。特性スプーンをゲットしたかったのだが、あいにく日曜日で休みであった。
 船着場の下流にある橋で待つこと10数分、船がやってきた。スピードは遅く、歩くスピードくらいであるが着実に進んでいくる。
 Yは新しく覚えた言葉、『うんが』と『Shipきたね〜』を連発してはしゃいでいる。
 さて、船の引き手は馬であった。その昔は馬ではなくて、ラバ=mule(雄ロバと雌馬とのあいの子)を使用していたそうだ。馬は自分の限界まで船を引き続けて急死してしまうのに対して、ラバは疲れたら休むので、長期間の仕事には適しているようだ。人間もラバのように生きなあかんかな?

 さあ、乗船と思いきや、片付けの用意を始めてしまった。『3時の便は無いの?』って聞いたら、『1人のためにはあまりやんないんだよ』、と船長さんが申し訳なさそうな顔をしている。聞けば一日3便ある所を、今日はイベントの影響か午前中も2便出したようだ。『馬も疲れてるし、、、。』 無理させて死なれたら大変だし、またの機会にすることにする。船つきを少し手伝ったのもあったのか、ただ券を一枚もらえた。また時間のあいた時に来ようか。

 営業は月曜日以外の日で、一日3回(13,14,15時)出ている。大人$6.50で一時間弱の往復であるが、個人的にはお勧めのツアーである。こんな突然のキャンセルもあるので、電話しておくことをお勧めする。(HP:1-800-HELENA3)
 Yも船に乗れるものと思っていただけに、残念そうな顔をしていた。そこで、帰り際にCVNPのPeninsulaへ寄ってみる。今日はFather's Dayで、学校も休みに入ったせいもあるのか、もう16時ちかいというのに凄い人であった。
 話には聞いていたが、先日の洪水は凄かったようで、運河周囲にはその爪あとが残されていた。
 家に帰ってBBQ。今年はやや暑さが厳しく湿度が高かったが、今日はからっとした涼しい一日であった。明日は夏至だし、一年で一番いい季節が来たことを痛感する。冬になったら、絶対に外ではYと遊べないだけに、がんばって早く帰って遊んでやろうか。


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