Weekend 2004 May (3)



 5/15(Sat) Titusville, PA

 世界で初めて石油が掘削されたのはどこであるか、知っている人はいるであろうか。

 流行性運河熱から始まったアメリカの交通・産業史の勉強であるが、今日はお隣のPennsilvania州にあるTitusvilleに行くことにする。今回のテーマは、『石油』である。
 今週はパパに会えなかったYだが、朝からYは久しぶりにパパに会えたので、ご機嫌さん。外はあいにくの雨でもあるし、アウトドア以外である博物館巡りのような企画がいいだろう。車でI-90を東進し、2時間弱で目的地に到着する。

 これは高校の地理でも習わなかったなことではあるが、石油の掘削が初めて行われたのは、実はPennsylvania州西部のTitusvilleという小さな町である。そしてこの町のことを知ったのは、ここから遠く離れた大西洋に面したNew Bedfordで鯨の勉強をしていた時であったのである。それまで、鯨油は重要な光源であったのだが、それにとって代わり、そして捕鯨産業を葬り去ったのがここでの掘削であったのである。

 『アメリカの広大な大地の、なぜここであったのか?』、『どうしてここにあるのが推測できたのか?』

 まずはこの疑問を解決するために、Drake Well Musemに入館する。($5)

 そもそもの始まりであるが、その名もOil Riverの川沿いに浮いてくる油の粒子を、Indianが長期間かけて採取して薬にしていたのが最初であるらしい。これにEdwin L. Drakeが着目して、1859年8月27日に初めて掘削に成功したのである。掘削までの道のりは大変なものであったらしい。ビデオでそのあらましが紹介されている。

 ここの地形であるが、古いアメリカ大地が湾曲した地層の間に原油があったので、規模は小さいながらこの周辺のいろいろな所で掘削は行われていた。1800年代末期に、Texas, Oklahomaで石油が発見されるまでは、世界最大の産油地帯であったらしい。掘削は20世紀中盤まで続けられ、Pennsylvania州北部からNew York州にかけては今でもとれているそうだ。(New Yorkで石油がとれるなんて、誰が知っているだろう!)

 館内には石油掘削に関する歴史と模型などの展示品が多い。Yは、動く模型に興奮した様子。

 掘削に用いたニトログリセリンを運んだ車、タンク火災の消化に用いられた大砲などもあった。

 外に出ると至る所に枯れた油井があって、Steam Engineで今でも動かしている。
 MuseumはOil River State Parkの北端に位置しており、川ではフライフィッシングを行っている釣り氏が多い。
 帰りはOil Cityに寄ってからAlleginy Riverを渡り、Clevelandに帰着する。

 Ohioを含めて、この地域で工業が発達した理由、そして1800年代後半からアメリカが急速に発展していった理由がわかったような気がした。アメリカと中東の関係を考える上でも、アメリカと石油との関係が1859年からはじまっていたとは興味深い。なかなか興味が無かったら来ない所ではあろうが、個人的には非常にお勧め出来る場所であった。

関連サイト:石油で検索するといろいろと勉強することが出来ます。
切手で語る石油文化の光と影:森井さんによる切手にちなんだ石油サイト。このサイトはすごい!
Asahi.Com:日本の石油について勉強できる。
アルフィックス東京支店:原油レポート
マンハッタンを歩く:fijiyanさんによる石油王『ロックフェラー』に関するサイト。
 5/16(Sun) Home
 アメリカで一軒家に入居した場合、一つの仕事が課せられる。『芝刈り』である。忙しいので2週間ほどさぼっていたのだが、大家さんが肥料をまいたせいもあり、ぐんぐんと芝は葉を伸ばし表も裏も大草原になってしまった。これだけ伸びてしまうと、近所迷惑にもなるので意を決して芝退治に外に出る。
 左から芝刈り前・途中休憩・芝刈り後である。
 今日は芝も湿っていて苦労させられた。これだけ掃除すると、これだけのごみになる。楽しめればいいのだが、一軒家に住むとこんな苦労も味わうことが出来る。
 5/19(Wed) Home
 今日は実験の狭間で水曜練習もあったので、明るいうちに家に帰ることが出来た。しかし、日が長くなってきましたね。うちの花も咲き盛りです。


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