2019 Summer UTMB

 8/29(Thu) Chamonix

 シャモニの朝は早い。TDSのゴールする選手を応援しながら、まずはミディへ向かうケーブルカー乗り場に行く。
 ミディ往復は63Eなのだが、シャモニ中の乗り物を乗れるチケットを買っても67Eなので、そちらを購入した方がお得だ。また、2日券80E、3日券89.50E、4日券103.50Eとなっており、長期滞在する際も便利なチケットだ。

 混雑する時は早朝でも長い列が出来るのだが、7時台であればそれ程の人でも無い。チケットを購入するとともに、適当に朝食を購入、まずはミディに上がる。
 中間駅で乗り換えた後、3,842mへ。
 氷河を眼下に見ながら、最後は垂直に近い角度で登っていく。
 到着後は、まずは展望台へ。富士山よりも高い標高なので、少々息が切れる。グランドジョラス(左)、モンブランデュタキュル、モンブランが望める。
 朝日によって、ミディの山影が三角形に映し出されていた。
 恐る恐る、ガラスの床で記念撮影。
 スリッパに履き替えてというもので、ちょっと大きな体の人はやばいかもしれない。
 建物は大きく改修されているようで、非常に居心地がよくなっていた。
 氷河を抜けるケーブルカーに乗るのもいいだろう。
 昔はあっち側で、アイゼンピッケルで歩いていたな、と感慨深くなる。
 この標高での酸素飽和度であるが、88%であった。ケーブルカーで持ち上げてくるものの一つが、大量の水であった。トイレなどに使用しているそうだ。
 お昼が近づくとどんどん混雑してくるので、とっとと中間駅に降りる。ここからモンタンベールまでは、極上のハイキングコースなのだ。
 明日に疲れを残さないように、ちんたらと歩く。
 おおむねフラットから下り気味のトレイルだ。
 分岐を左に進み、右に回り込めばゴールは近い。
 シャモニからの登山鉄道がここには通じているのだ。ドリュの眺めも最高だ。
 ここでご飯を食べるのもいいだろう。
 1990年には乗らなかったと思うのだが、ここから氷河に降りてみることにする。
 そこで思わず、愕然とさせられる。1990年当時の氷河の位置から、更に標高で50m近く氷河が後退しているのだ。上流のメールドグラスも、後退が著しい。
 氷河の末端近くにはトンネルが掘られているのだが、もうここも消失してしまうことであろう。
 昔の写真なども展示させられているが、身をもって地球温暖化を感じ取ることが出来る。
 トンネル内部は、幻想的な雰囲気であった。
 階段を登り、ケーブルカーで駅に戻る。
 以前はこここからしばしの平行歩きで氷河に降り立った記憶があるのだが、さて現在はどうやって降り立つのであろうか。

 ドリュの風景も、以前とはやや異なっている。正面にやや茶色の壁があったのであるが、残念ながら崩壊してしまったのだ。私が登った圧倒的なオーバーハングの垂壁、レッドシールド、フレンチディレテイシマももう存在しない過去のルートだ。右には、ボナッティピラーが続く。(ちなみにここには、グランドジョラス・ウォーカーピラーのルート図も記載されていた。)

 お茶の後は、13時の列車で下山する。運よく、先頭の席に座ることが出来た。
 懐かしい風景にがよみがえる。
 時間があればブレバンも行ってみたかったのだが、あそこはまた次回かな。
 下山してくると、驚くほど多くの車が駐車してあった。
 シャモニのメインストリートをそぞろ歩き。
 美味しそうなお店を見つけたので、白ワインとランチ。明日レースじゃなかったら、一本空けていたかもしれない、、、。
 もう殆ど昔の記憶は無いのだが、山に囲まれた本当にきれいな街だ。
 TDLやOCCのゴールで町は盛り上がっていた。
 ホテルに戻ってからは、昨日行けなかったEXPOへ向かう。特に渋滞も無く、すんなりと入ることが出来た。ランダムに受けるチェックを受けて、記念撮影を受ける。
 腕にはUTMB出走を意味する赤のバンドを巻かれる。
 荷物にもチップをつけられるのだが、国旗の入ったタグも付けることが出来る。裏を返せば、『起こさないでね』マークが印刷されている。また、各エイドに入場できるサポート役1名に、バーコードも配布されている。
 夜はスパゲッティを作ってもらう。スーパーも30秒の距離なので、非常に便利な滞在であった。


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