Weekend 2017 June(2)



 6/8(Thu)-11(Sun) San Diego, CA

 昨年のSan Diego 100では、高温に苦しめられて人生初のレースリタイヤとなってしまったのだが、やはりこの落とし前はしっかりとつけなければいけない。今年もWestern State 100に外れたのがわかると、これを中心に今シーズンのレース日程を立てていった。申し込みは$288.17であった。飛行機チケットは、昨年と同様に直行便で$474.90で抑える。レースで使用するストックは機内に持ち込めないので、American Airlineのクレジットカードを作成して、荷物が無料となるようにしておいた。レンタカーは、Dollarで$124.04でおさえる。
 4月の100マイルで左アキレス腱を傷めてしまったのだが、さてどんなレースになるやら、、、。しかし何が何でも完走しなければいけない。
 午前中に仕事を済ませた後、CLTへ。Long term 4に車を停めて飛行場へ($28)。平日だというのに、夏休みに入った学校が多いのであろうか、かなりの人混みであった。16:35-18:31の直行便でSan Diegoへ。空からは、レースのある山塊を眺めることが出来る。
 空港からは、レンタカーをゲットして買出しを済ませた後、21時過ぎに現地入りする。持参した寝袋にくるまって、トランクで熟睡するのであった。
 4時頃に起床、レジストレーションを済ませると共に、スタート地点のすぐ近くに車を停める。30分遅れたならば、他の場所に駐車しなければいけないので注意が必要だ。そうこうするうちに、相当な人数が集まってくる。

 日本からの方も参加されていた。直行便があって飛行場からも近いので、参加しやすいのであろう。
 アキレス腱の調子はいま一つなのだが、昨年よりは間違いなく気温が低いのが救いだ。
 そして6時にスタートだ。今年はとにかく完走が目的なので、前半はとにかく自重して走ることにする。まずは草原地帯を走った後、山登りに入る。

 ここは迷わずに歩くことにする。ここで早速Fさんに抜かれる。Sさんにも追いつかれるが、あまり気にせずに歩く。下りになる頃にはずいぶん人もばらけてきたので、持参したストックを展開する。

 アキレス腱には厳重なテーピング、ストックもあるので、それほど痛みも無かった。そして第1エイドのPaso Picacho(7.5 mile)へ。 ここまで1:33(12:24/mile)、80位であった。昨年もそうであったが、ややお腹の調子が悪いようだ。
 ここから再び山登りをした後、湖へ下っていく。まだまだ鼻息の荒いランナーが多い。トイレ休憩のために第2エイドのChmabers(12.5 mile)は、2:45(14:24/mile)の112位であった。気温はまだまだ耐えられるもので、長袖作戦が功をせいしている。

 次のセクションは、日差しの強いセクションだ。ここも無理はしないように歩きを交える。リズムをとるために、今回購入したMP3プレイヤーを装着する。第3エイドのSunrise(21 mile)には4:33(12:42/mile)で到着、115位であった。登りもあるのだが、比較的スピードの出やすいセクションだ。ここで再びトイレ休憩となる。水分は入るのだが、あまり固形物が入らないようだ。5分程度ストップした後、足を進める。

 このセクションは登りも下りもあるPacific Trailを辿る。まだまだ元気なランナーが多く、やはり抜かれる方が多い。お腹の調子が悪いので、焦らずに足を進める。第4エイドのPinoeer Mail(28.2 mile)にはお昼過ぎに到着する。6:18(14:35/mile)で。131位であった。ここでもトイレ休憩を挟んだあと、足を進める。昨年はこの辺りからぼろぼろだったが、今年はまだまだ余力がある状態だ。
 緩やかな登りはぼちぼちこなし、下りではストックワークで抜いていく方が多い。ただ、林道に出てからは気温も上昇しているのを感じて、ゆっくりとしたペースに落とす。そして第5エイドのPine Creek(36.2 mile)へ。14:23 (8:23、15:37/mile)に到着、恐らくエイドで脱落していく人を抜いていくのであろう、順位は115位となる。ここでは氷を大量に、長袖シャツ内に入れてもらう。次のセクションが暑さと乾きとの戦いになるからだ。
 ここの登りでは、特にむち打っているわけでもないのだが、順調に足を進めることが出来た。10人以上を抜いていく。逆に上部の平坦地がしんどかったが、昨年の事を思えばまだまだ余裕ある走りだ。そして昨年屈辱のリタイヤを経験した第6エイドのPenny Pines(43.8 mile)だ。ここには16:37 (10:37、17:37/mile)、順位も98位にまで上昇する。昨年とほぼ同時の到着だが、まだ体は大丈夫なようだ。ここでヘッドランプを1個ゲットする。

 次のセクションは気持ちがいいよと言われたが、スタートして5分で嘔吐が入る。その時には原因は判らなかったのだが、どうやらコカコーラのカフェインによるものであったようだ。吐いた後はすっきりしたので、再びペースを上げる。ここでも数人を抜いていく。日も西に傾き、少しずつ気温が下がってくる。そして第7エイドのMeadows(48.8 mile)へ。時刻は17:58 (11:58、16:12/mile)、順位は89位にまで上がってくる。

 エイドで補給した後、再び足を進めるが、異様に気分が悪い。10分位して、再び嘔吐だ。ここでコカコーラが原因であると気づかされる。吐いた後はやや持ち直すが、ここでは数人に抜かれる。また登りがしんどい場所だ。標高も2000m近いので、体にはこたえる。そして第8エイドのRed Tail Roost(55 mile)へ。時刻は19:46 (13:46、17:25/mile)、順位は92位だ。ここで靴を交換する人が多いようだ。帽子は保温代わりに持参して、サングラスはデポする。体がかなりいっぱいいっぱいなので、ここで15分以上体を休めるが、低体温になってきたので足を前に進める。依然食べ物をあまり受け付けない。ここで2個目のヘッドランプをゲットする。そして日没を迎える。すぐにDale's Kitchenを通過するが、トップ集団は既に下り登りを処理してしまっている。しんどいところだが、半分を超えたということで、やや気分も紛れる。

 ここは500m近い下りなのだが、結構石も多くてすっ飛ばすことは出来ない。完全にヘッドランプに頼りながら下っていく。最初は緩やかな下りで左の谷に下りていく。そしてフラットや登りのセクション、最後に再び下りだ。いろいろな所にヘッドランプの光が見えるのだが、それを追って足を進める。まあまあのペースで下るのだが、それでも数人には抜かれる。折り返して登ってくるランナーも、ここは歩きでこなしているようだ。そして最後は林道に入って、第9エイドのCibbets Flat(64 mile)へ。体が拒否権を行使して、ここでは20分くらい横になる。気温も下がっているので、ラーメンのスープがありがたい。時刻は22:55(16:55、21:00/mile)、完全に変態の世界だ。順位は98位と、やや順位を下げる。

 登りは20分/mileを下回るように頑張る。お腹もやや落ち着いてきた。数人には抜かれるが、まあまあのペースだ。ここで、後続ランナーの確認もすることが出来る。そして8マイル弱の登りで第10エイドのDale's Kicthen(71.7 mile)へ。時刻は1:50(19:50、22:43/mile)、順位は95位だ。あと30マイルを切ってくると、随分気楽になってくる。エイドでは暖かいスープがありがたい。完全に休んでしまうと体が動かなくなるので、5分以内に次へ足を進める。

 次は3.6mile、やや息を整えやすいセクションだ。そして第11エイドのTodd's Cabin(71.7 mile)だ。ここで食べたハンバーガーでやや力を頂く。時刻は3:08 (21:08、21:40/mile)、順位は91位だ。抜いている意識は無いのだが、エイドで抜いているようだ。

 次の5マイルは風の吹きさらす稜線で、低体温に気をつけないといけないセクションだ。下りがメインなので、テクニックを駆使して前のランナーを抜いていく。やはりこの夜間の石ころの道では、ストックが有効だ。そして第12エイドのPenny Pines(80.3 mile)へ。時刻は4:35 (22:35、17:24/mile)、順位は82位まで上げる。
 次は4マイルのセクションだ。石が多いので、あまり飛ばせない。空は白み始めて、美しい山を眺めながらのランとなる。そして第13エイドのPioneer Mail(84.3 mile)だ。時刻は5:47 (23:47、18:00/mile)、もうすぐ24時間だ。栄養をとりたいのだが、ここでまた胃腸が不調となる。順位は80位にまで上げる。
 あまり予想はしていなかったのであるが、次のセクションは結構登りもあってこたえる。殆どを歩きでこなす。そして最後の第14エイドのSunrise(91.5 mile)だ。夜中に吹き荒れた強風のために、ややゴーストタウン化したエイドであった。時刻は8:07 (26:07、19:26/mile)、順位は83位であった。

 最後のセクションは走りきろうと思っていたのだが、気分が悪くなってくるので、歩きに徹することとする。もうちょっと栄養補給をしてから出た方が良かったのかもしれない。ずっと一人旅であったのだが、しかし最後の2マイルで後続に抜かれ始めたのでやや走りも交える。体も何とか持ちこたえてくれるようだ。そしてFinish(100.2 mile)へ。タイムは28:46:00(17:10/mile)、順位は90位であった。

 1年越しのゴールであったため、感慨深いゴールであった。体調が良ければもっと早く走れたとは思うのだが、とりあえず2年連続でのリタイヤを回避できたので、胸をなでおろすのであった。



 商品は、かなり充実したものであった。これで100マイルの完走は4本目、通算100本目のレースであった。
 今回は体調も万全ではなかったので、全体のペースが遅かった。課題としては、栄養補給が永遠のテーマであるように思う。

 2時間くらい休憩した後、San Diego市内のホテルを予約、ハンドルを握るのであった。

 シャワーを浴びて少し眠った後、19時過ぎに近くの居酒屋さくらへ。自分へのご褒美として魚介類に箸を進めるのであった。
 しっかりとした睡眠をとった後、今日は帰る日なのだが、その前に立ち寄りたい所があった。ダウンタウンからは40分北にある、Potato Chip Rockだ。山頂へは片道4マイルの西からのルート、片道2マイルの東からのルートがある。足の状態は芳しくないので、迷わずに東からの最短ルートとする。
 生憎の曇り空で朝の6時台なのだが、相当の人気ルートなのであろう、この時間でも登山者が数人見られた。
 45分程度で電波塔のある山頂に到着、西に下っていくとPotato Chip Rockが現れる。

 ラッキーにも他に登山者がいて、たくさんの写真を撮ることが出来た。しかし、これ以上遅くなると相当な写真渋滞が予想されるであろう。下山時には100人近い登山者とすれ違った。
 飛行場まで帰った後、予定通り10:50の直行便でCLTに戻るのであった。一応今年のA+レースであったわけだが、体調不良であまりいいタイムでは無かった。しかし、Western StateやUTMBの出場権をゲットできたのは大きい。充実感を胸に家路につくのであった。


BACK  INDEX  HOME  NEXT