Weekend 2004 November (3)



 11/20(Sat)-21(Sun) Philadelphia

 今シーズン最後のレースをPhiladelphiaで計画していた後に、Y先生が渡米することが決定、ならばみんなでいきましょか、という話が更に大きくなってT君も参加してくれることになった。金曜日に仕事が終わって少し仮眠した後、24:30に寝ている子供達を車に運んで出発することとする。男3人・子供2人の珍道中は、どうなることやら、、、。 
 マラソンを予定している私を皆いたわってくれて、私は運転することも無く今回の目的地の一つであるDelaware州に到着する。この州は火薬等の製造で有名であったデュポン社の本社があることでも知られている。全米で最初に独立した州であり、全米で二番目に小さい州であるこの州は、税金の優遇があるので、多くの企業が本社をおいている。四国の半分くらいのこの州は、丘のような平べったい州であるが、PAとの州境近くに州の最高峰、Ebright Azimuth (135m)がある。全米の州の中でで二番目に低い最高点である。
 住宅街の中を、寝巻き姿で最高点制覇、古い電波塔が目印になるが、予習無しでは絶対に辿り着けない所であろう。三角点はこれも予習通り非常に見つけにくい所にあり、看板のある向かい側の歩道の縁に落ち葉に隠れて存在していた。
 非常にマイナーなポイントであるが、これで全米東半分の州の制覇(35/50)、最高峰制覇も8つとなった。
 少し北上していよいよPhiladelphia入り、Philadelphia最大の都市で、全米五番目の都市でもある。まずは最近Clevelandから移られた、H先生の御自宅にお邪魔させて頂くこととする。寝巻きから着替えたり、朝食を頂いたりして疲れた体を休息させる。
 ゆっくりくつろいだ後、今回の旅行の第二の目的である『Kid's Run』に参加することとする。美術館前のマラソンイベント会場へ移動してregistrationを済ませる。ここで飛行機で来られたK先生とも合流する。参加料も駐車場代もタダであった。
 レースは年齢別に分かれてスタート! Y君は幼稚園の運動会でも入賞したことがあったそうで、見事一位であった。一方我が子は、『はしる』と言っておきながらいざスタートとなるとびびってしまい、歩きながらのゴールであった。年齢をごまかして参加していることもあるのだが、本番で力を発揮できないタイプなのかもしれない。
 これでこの手のレース参加は三回目であるが、無料でありながら商品はTシャツ・立派なメダル・キリンのぬいぐるみ、と非常に立派なものであった。子供達も大喜び。
 すぐ隣にある美術館前を散策する。バッファロー、ムース、エルク、カブス、
ベアー、全て今年の夏休みに見たことをYに教えてやる。美術館前はやや高台になっていて、見晴らしが素晴らしい。またクリスマスツリーの準備もしていた。
 シルベスター・スタローン主演の『ロッキー』の映画の舞台にもなったことでも知られているが、ロッキーの足型が残されていた。また、ロッキーの映画にあったボクサーの銅像があるものと思っていたのだが、こちらは探しても見つからなかった。
 一度ホテル(Holiday Inn Express Midtown)にチェックインした後、市内を散策、昼食はK先生お勧めのチャイナタウンで摂ることとする。

 私自身、飲茶は初めてあったがお店は満員で凄い熱気であった。この雰囲気はClevelandでは味わえないのであろうな。料理を次から次へとピックして胃袋に納めていく。明日のマラソンがあるので、あまり多くは箸をつけなかったが、味は最高であった。ここで仕事の終わられたH先生にも合流した。

 Market内も散策してみるが、驚いたことに魚の種類は多くかつ値段も非常に安く、ポンドあたり$1台のものもたくさんあった。また市内には芸術の町らしく、多くの壁画を見かけた。
 次に自由の鐘を見に行くこととする。最近セキュリティチェックが始まったそうで、自由の女神ほどではないが、荷物を改めさせられる。鐘は1846年を最後に、ひび割れのためにその音色を聞く事は出来なくなったが、アメリカの独立の象徴でもあり大事に保存されている。
 Independence Hallは、1776年7月4日の独立宣言が採択された所であるが、こちらもチケット制で見学は可能だ。文字を中心としたアメリカの独立をテーマにした展示であるので、やや判りにくい部分もあるので、しっかりと予習してから訪れると良いだろう。
 夕食までにはまだ時間があるので、H先生御自宅に戻り、オスネコのPeatanと遊ばせてもらう。
 アパートからは夜景が綺麗であった。疲れた体を休めた後、再度チャイナタウンに出撃することとする。

 北京ダックに始まり、中華三昧、、、。レース前なのであまり食べれないのが非常に残念だったが、味は非常においしかった。
 夜の街を歩いてホテルに戻る。この周辺は治安はましなようだが、北部は非常に悪いそうだ。ホテルではマラソン組、応援組に分かれて就寝する。(これが悲劇の始まりであることなど誰も知るよしもなかった。)昨日の夜中のドライブと、今日の市内散策で随分街中を歩いたので、ゆっくり寝たかったのだが、、、
 私と一緒に寝たYが、夜中に泣き出してしまって大変、2日間の疲れが残っているのを自覚しながら、Yを残してマラソンのスタート会場に向かう。 
 十分のアップの後、ほぼ最前列にポジションをとってスタート! 前評判通り、Columbus Marathonよりはレベルは高そうだ。心配されたコース幅であるが、前の方のポジションではあまり困ることは無かった。抜かれるままとして徐々にスピードを調節するが、入りは6:38だったので7分弱になるようにペースを落としていく。男性ランナーにつくと、私よりもペースが速い可能性が高いので、良く似た身長の女性ランナーに張り付く。
 一方、H家は1マイル過ぎで観戦、声をかけて頂く。
 子供連れの4人は、ホテルから近い6マイル地点で応援。
 続々と集団が通過する中、Yはパパを発見、ずっと手をたたいてランナーを応援していたそうだ。
 レースは1マイルがやや早かったが、体も動くので7分弱にペースを設定する。8マイルまでフラットコースを完全なペースランで通過する。8マイルで少しの登り下り、そして11マイルで強い登りだ。7'10''程度でゆっくり登っていく。下りもあまり足の負担にならないようにとばし過ぎないように注意する。10mileの通過は1:08:23(6'50'')Halfの通過は1:29:40、これは余力もまだまだある中での自己ベストタイムでもあった。この辺りから川沿いを走るので、北東の風の吹きつけがややしんどい。
 両側に大歓声を受けながら、ゴール地点の横を通過していく。14mileの通過は1:35:51(6'51'')、逆風に変わったこともあり、ややペースが落ちてきているのを自覚する。そこに、護衛集団に囲まれたサブスリーを目標とするような女性ランナーを発見する。逆風でもあり、このままじりじりとペースを下げれば、3時間3分くらいではゴール出来るであろうが、サブスリーは難しいことを実感する。ボストンへの参加資格をゲットしている今、サブスリーを目標に勝負に出ることにする。
 護衛集団が3枚、風除けになってくれるので、それほどしんどくはなかった。5マイル程しっかりと引っ張ってもらう。しかし、給水失敗を契機に置いて行かれてしまった。更にやや上り坂になっているせいもあり、少しペースが落ちてくる。20mileの通過が2:16:53、10mileのタイムX2という素晴らしいペースだ。しかし、その先の折り返してすぐに異変はやってきた。給水の水が少し足にかかったこともあったのか、急に足が動かなくなってきた。更に予想もしていなかった厳しい登りがあったりで、苦労させられる。それまでの6分台のペースから7'30''以上にまでペースが落ちてきた。歩きたい気持ちを抑えて、決して歩いてはいけないと心に誓い足を進める。何人の人に抜かれたであろうか、美術館の建物が見えてほっとする。

 足はいっぱいいっぱいだが、これでも自己ベストを更新できそうなことがわかり、周囲の大歓声におされてラストスパート。

 3:04:47、294/6282人

 20マイルまでのラップを考えれば残念なレース展開ではあったが、体調も良くなかった中、ある程度レースをすることが出来たし、勝負にいってのタイム落ちだったので悔いは無いレースであった。また2回続けての同じような記録を作れたことも大きい。何が足りなかったのか、何をするべきなのかもわかってきたので、冬の間に地道にがんばって、春にサブスリーを実現してみたいものだ。

 一方、子供達を見てくれていたY先生・T君は、子供達を疲れさせるのに大変だったようだ。
 すぐにみんなと合流、足は前回のColumbusよりもがんばったせいか、曲げるのが大変であった。
 一旦ホテルまでタクシーで帰った後、シャワーを浴びてチェックアウト。3度目の中華の味を堪能する。値段もみんなで食べたこともあり、それほど高くはなかった。

 H先生、お家で朝食を頂いたり、休息させて頂いたり、市内観光につきあって頂いたりでで、大変お世話になりました。また一緒に遊んで下さいね。
 空港にK先生を送るために、6人乗車でPhiladelphiaを後にする。みんな疲れたのか、すぐにみんな寝てしまった。しかし、日没後にまた元気を取り戻してきたため、レストエリアでゆっくりした後、22時にClevelandに帰着する。

 今回は私のレースのために、多くの人につきあって頂きました。Y先生・K先生・T君・H先生・奥様、本当にありがとうございました。


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