2004 Thanksgiving in MD,VA



  11/25(Thu) 1日目 Cleveland→Washington DC
 今年のThanksgivingの連休は、どこに行こうかと思案していたが、あまり遠くない所で、かつThanksgiving当日も観光が楽しめる所(多くの施設は休みとなってしまう)を探してみると、やはり昨年と同じWashington DCが候補にあがってきた。また、動物園には何回かYを連れていってあげれたのだが、水族館にはまだ行ったことが無かったので、全米でも最大規模といわれるBaltimoreのNational Aquariumも候補にあがった。
 Lois & ClarkのSt. Louisも捨てがたかったのであるが、こちらはアメリカ中南部の調査の際に、立ち寄れる可能性が高いので、いろいろ悩んだ挙句、今年はMDからVA、あわよくばNCまで訪れる計画とした。

 いつものように仮眠した後、みんなが寝静まるのを待って夜中の1時に出発することとする。雨だったので、ゆっくり走って明るくなる頃、Chesapeake & Ohio (C & O) Canal NHPのGreat Falls Areaに到着する。

 アメリカという国は建国当時からそうであるが、日本と比較してStateの力が強い。流入する移民と発展する産業の激動の中で、New York (New York), Pennsylvania (Philadelphia), Maryland (Baltimore, Washingrton DC)の三州はそれぞれ州の利権を広げるために、競って西部への輸送手段を確立しようとした。New Yorkの場合はErie Canal、PennsylvaniaはAllegheney Portage RailroadのMain line、そしてMarylandの場合はこのC&O Canalなのである。
 この運河は初代大統領のWashingtonの時代から構想は練られていたもので、原案ではChesapeake BayからOhio Riverまで行こうというものであった。結局難工事とその後の鉄道の発展によって、Cumberlandまでで建設は終わっている。着工は1828年、1850年から1924年までの営業で、184.5mileの距離を74の閘門でつないだものである。運河が川を渡るという『Aquaduct』は良く見かける構造物であるが、ここには山をぶち抜く船を通すためのトンネルもあるというから驚きだ。Cumberland周辺で良質の石炭が採掘されたこともあり、この運河も多いに栄えたそうだ。そしてOhio Riverへの運河建設の代わりには、これもアメリカ西部開拓に多大な役割を果たした大動脈『US-40』がCumberlandから西に伸びることとなる。
 運河から鉄道、どして道路という運送手段の発展とともに栄えていったアメリカの州といえよう。

 このGreat Fallsは、Lock17-20が密集している急傾斜地帯だ。まずはLock 20、綺麗に保存されているのは、最近まで運河船をデモで走らせていたためだが、洪水の影響で現在は運河船の搭乗は行っていない。この下流は極端に水量が少なかった。

 Lock20の下には、朽ちかけた運河船が静かにたたずんでいた。そして下流のLock19, Lock18, Lock17へ。

 橋を渡ってGreat Fallsを見に行く。手前の分流も結構パワーがあるのだが、パドラーが2人過激に瀬を攻めていた。隠れ岩も多く、かなり難しそう(Class 4.5?)。川幅も50m近くあるせいかGreat Fallsは思っていたよりも凄い激流、こちらも隠れ岩も多いので、Class Vは絶対にありそう。ここを下る人はいるのだろうか? いるだろうな、アメリカ人のことだから。

 その後Washington DCに入り、運河の始発点であるGeorgetownに行く。おしゃれな店も多いレンガの美しい町だ。こちらでも運河船の搭乗は行われていたようだが、現在は朽ち果ててしまっている。左がLock1、右がLock2,3だ。
 Washington DC市内は、前回訪問時よりも更にSecurity Checkが厳しくなっているような気がした。前回登ることの出来たWashington Monumentも、Security改善のため、来年の春までは入れないそうだ。
 人の少ない早朝にクリスマスツリーとホワイトハウスを見ておくこととする。
 National Moleはどこから攻めようかと思っていたのだが、まだ行ってことなかったFreer Galleryに行ってみる。ここには日本のものが展示されている。なんだこれだけか、と思いきや地下でArthur M Sackler GalleyNational Museum of African Artともつながっているので、展示品としては結構多く疲れてしまった。
 次にお昼ご飯を食べにNational Air and Space Museumに行く。Airplaneに乗ってはしゃいでいたYは、じきに寝てしまった。展示品は大きくは変わっていないが、テロとの戦いという色が明らかに加わっていた。
 天候も回復してきて暖かい日差しの下、周辺の彫刻も鑑賞。(左の木は化石です。)
 博物館系統は、Yがあまり楽しくないと思っていたのだが、National Museum of Natural Historyの動物コーナーでは大喜び。
 Zebra, Giraffe, Mammoth, Elephantに大喜び。
 化石コーナーでは、『こわいね〜』と連発していた。ここの鉱物は凄く、世界最大の銅の結晶、ダイヤ、鉄の結晶なども無造作に展示してあった。
 最後にNational Museum of American Historyへ。Yに機関車を見せてやるためだ。案の定、きゃっきゃっ言っていた。前回はあまり覚えていなかったが、HONDAの自動車も展示されていた。
 玄関前にはSeptember 11の後、Pentagonに掲げられた星条旗(the Star-Sprangled Banner)が掲げられていた。今回はFirst LadyのコーナーとThe Price of Freedomという特別展示に時間を割いたが、アメリカの現在の方向性が見えていろいろと考えさせられてしまった。Yは興味なさそうであったが、Washingtonを見つけた時は喜んでいた。
 日の沈むのがめっきり早くなった。時間も早いのだが、予約しておいたBaltimore近郊のRed Roof Innに宿泊する。DC周辺は非常に値段が高いので、ややBaltimore沿いが安くていいだろう。夕食はThanksgivingで周囲はどこもやっていないので、ホテルで焼肉、おいしかった。


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