Weekend 2015 January(1)



 1/31(Sat)-2/1(Sun) Houston, Galveston, TX

 アメリカ本土残り4週のマラソンの日程を考えていると、夏は走りにくいテキサスに関しては今年の冬の間に済ませておかなければいけないことはわかっていた。なかなか日程の調節が出来ない私のビジネスではあるが、ちょうどこの週に行けそうだとわかったのが2週間前であった。そこで急遽Houstonに程近いGalveston, Texasに参戦する($102.17)こととして飛行機チケットを購入する($376.50)。
 出発は、土曜日の7:39のフライトとした。アメリカンとの合併が決まっているので、機材はアメリカンの機体A-319であった。2時間ちょっとのフライトで、曇りのヒューストンに到着する。
 まずは5分程度バスに乗って、レンタルセンターに向かう。Advantageで新車のトヨタカローラをゲットする($44.23+Gas$9.37)。まずはテキサスの湿地帯を感じたかったので、無料のフェリーに乗ってみることにしてLynchburgに向かう。
 フェリーの運航の始まるのは、11時であった。(しっかり予習しておけば良かった。)
 湿地帯の風を感じたかったのであるが、フェリー内では外に出ることが禁止されていた。しかし、何も得るものが無かったわけではない。ヒューストンは、メキシコ湾から100km近く内陸に入った町であるのだが、驚くほど大きな船がこの狭いチャンネルを行き来していた。テキサスの海の玄関はガルベストンなのだが、そこからヒューストンにかけての入り江には、それに沿って多くの港が存在するのだ。
 まずは町の概要を観察するために、San Jacinto Monumentに行ってみる。ここでは、メキシコからのテキサス独立の歴史を学ぶことが出来る。ヒューストンという名前は、初代州知事から来ていることもここで学ぶことが出来た。

 もともとはニュースペインというスペインの領土であったものが、メキシコとして独立。しかし、アメリカからの移住者がどんどん増加して、ついには内戦に発展する。アラモでのテキサス側の虐殺の後に、メキシコ軍を打ち破って独立を認めさせたのが、ここでの戦いであったのだ。その後テキサス共和国はアメリカに併合される。その後のメキシコとの戦争では、カリフォルニア、アリゾナなどをメキシコから奪い取ることになる。スペインだった場所を、力で奪い取った大地であることがわかる。
 以前は浅い湿地帯であったのであろうが、現在はかなり掘削が行われているようだ。多くの石油コンビナートが乱立しているのが観察できる($4)。(西、北)
 北には、戦艦テキサスが係留されている。南には、ずっとチャンネルがメキシコ湾まで伸びている。
 人口600万人のメトロポリタンエリアで、全米第4位の大都市である。ヒスパニック系は37%、白人31%を上回る人口で、まさにスペインだったことを認識させられる。テキサス州の原点とも言うべき場所なので、スプーンもお土産にゲットしておく($5.62)。
 次に、戦艦テキサス(BB-35)を見学することとする($12)。
 この船は、世界に唯一現存するWW1とWW2を経験した軍艦だそうだ。浸水は1914年、100年の歴史ある船だ。
 外見は手が加えられているが、内部はかなり手が加えられている古い船であることがわかる。
 コンビ二、ランドリー、寝室、歯科治療。
 手術室、エンジンルーム。かなり年季の入ったエンジンだ。
 一部艦橋にも登る事が出来る。
 夏は蚊などで大変な環境だと考えられるので、この時期に訪問するのが正解であろう。
 次に訪れるのは、Johnson Space Centerだ。NASAの管制には、ここヒューーストンがメインで、フロリダ、ハンツビルの2箇所がサブとして存在する。打ち上げ場は無いのだが、トレーニングセンター等も存在する。駐車場代が$6、入場料はAAA割引で$21.65だった。オンラインの方が、もうちょっと安い。まずは、トラムツアーへ。
 かなり待たされたが、管制室はシステムアップグレードのために移転中だそうで、やや拍子抜けの見学となった。
 次にロケットセンターへ。
 ここには、Saturn Vロケットが展示されている。
 ロケットに関しては、フロリダNASAの方が充実している感じがした。
 アポロ計画は17号まであったわけだが、8号で月周回軌道へ、11号で月面着陸成功、奇跡の生還を果たした13号、そして最後の17号、それぞれにわたって説明がなされている。
 それぞれのエンジン部分について、観察することが出来る。
 無造作に見える配線も、観察することが出来る。
 ロケットマニアには、たまらない展示であろう。
 本館の展示であるが、展示物自体は少ない。
 特筆すべきは、多くの映像を交えた展示が多いということで、決められた時間をうまく組み合わせるといいだろう。
 これもハリボテのスペースシャトルである。この左側の小さな穴から搭乗したそうだ。
 コックピットはこんな感じだ。
 国際宇宙ステーションの展示には、希望のユニットも見ることが出来る。

 そして、歴代のクルーが展示されている。黒の斜線は、事故のあったコロンビアとチャレンジャーである。

 近所のスーパーで買出しをした後は、予約しておいたGalvestonのSuper 8へ($63.93)。質は$40のものだが、一応観光地価格のようだ。
 レースは7時30分スタートなので、5時ちょっと前に起床とする。ご飯と焼きそばで力をつけた後、ダウンタウンに出撃する。町の中心部とも言うべき場所で、19世紀後半からの建造物が残るエリアだ。
 メキシコ湾側は並みの打ち寄せる砂浜となっているが、北側は大きな客船も着岸できる港となっている。
 古くからの倉庫も見られる。
 マラソンレースは100人ちょっとの小さい大会であるが、ハーフマラソンも同時のスタートなので結構な人数だ。気温は50度ちょっとなのだが、非常に湿度が高い。そして、スタート!
 コースは、同じコースを2周するというものだ。前半は西に向かうコースだ。1マイルは7'21''で入り海岸を目指す。2マイルは7'25''とする。今回はサブ3:15を目標にしていたので、7'27''程度を目標としていたのだが、体も調子が良さそうなのでそれよりも若干速いペースとする。1.5マイルからは気持ちのいい海岸沿いのコースとなる。やや南西の風があるようで、3マイルまではやや逆風だ。3:10のペーサーに風除けになってもらって、うまく体力を温存する。3マイルは7'17''だ。ここで汗も出てくるので、早々に裸族レースに転換する。

 3マイルの先から東に折り返す。ここから9マイルまでは、弱い追い風だ。クルーズコントロールに入っていく。4マイルが7'24''、5マイルが7'22''、6マイルが7'19''だ。

 完全なフラットコースなので走りやすいのだが、湿度が高いのであろう、全く寒さを感じず逆に暑さを感じる。7マイルが7'09''、ややペーサーがスピードを上げるが、どうやらしっかりとペーシングしていないようだ。ペーサーのことは無視して、7'20''を刻むことに集中する。8マイルが7'16''、9マイルが7'20''、ここからダウンタウンに戻るので、逆風が強く感じられる場所だ。恐らく2周目には、消耗するであろう。うまく前走者を利用して、体力を温存する。
 10マイルが7'24''、11マイルが7'27''、風の影響がもろに出ている。しかしダウンタウンに入ると、やや風もましになる。12マイルが7'19''、13マイルが7'22''として、ハーフを1:36:30程度で通過する。
 しかし日も照りつけ出すと、一段と海からの風の強さが増してくる。多くはハーフのランナーなので、風除けのランナーもいない。マラソンの3:10のペーサーも、何とハーフで打ち切ってしまった。風を一面に受けながら14マイルが7'30''、15マイルが7'32''とする。16マイル手前で先頭集団とすれ違う。先頭とは2マイルも離れていないので、それ程レベルの高い大会では無さそうだ。16マイルが7'30''だった。
 ここから風がやや追い風になるので、7'20''を目指すのだが、徐々に体力を消耗する。17マイルが7'25''、18マイルが7'32''、19マイルが7'37''、20マイルが7'48''、こちらもペースが落ちているのだが、抜かれることは全く無く、逆に3人を抜き去る。
 完全に一人旅の様相だ。21マイルが7'49''、22マイルが8'04''で、ここから強烈な逆風をもらうようになる。23マイルが8'28''、ハーフのランナーもちらほら見え始める。本来ならば残り3マイルでむちが入る所なのだが、今日は全く反応せず、逆に足が完全に止まってしまう。24マイルは9'16''、25マイルが9'32''、とうとう歩きも入るようになってしまうが、気を取り直してゴールを目指す。せめて3:20と思っていたが、3:25ぎりぎりのようだ。最後の1.5マイルで、ようやく数人に抜かれることになる。26マイルが10'06''、最後は2'10''で締める。

 3:24:27、10位/128人であった。
 完全な失敗レースだが、やはり実力不足といった所か。7'20''/mileは楽勝なはずなのだが、やはり全体的にスピード力が無くて、風などの外的要因によって余裕の無いレース展開になっている気がする。また、総じて言えることだが、高温レースには極めて弱いことも上げられるであろう。
 メダルはカラーの手のこったものであった。年代別1位だったそうだが、景品はもらいそこねる。商品としては、長袖シャツ、サンバイザー、マウスパッドがもらえた。テキサスでのレースの難しさを痛感したレースであった。
 かなり消耗したので、30分くらい回復に時間がかかってしまった。しかし、シャワーを浴びる時間も惜しんで観光に時間を費やす。まずは、Ocean Star Offshore Drilling Rig and Museumへ($8)。
 周囲には、ペリカンが群れを成している。
 テキサス州は、全米でも原油の生産が一番多い地域で、この海底油田地域が二番目を誇る。ちなみに以下、ノースダコタ、カリフォルニア、アラスカと続く。原油生産地域を今まで旅行してきたが、海底油田開発に関する展示はこれが始めてである。
 内部は3階構造になっており、世界の海底油田開発について事細やかに解説されている。
 周囲には石油掘削船も係留されており、ここが石油の町であることを物語っている。ちなみに、何度と無く打ち寄せる台風のために、気候に強い内陸部のヒューストン港に港湾機能の多くは移されている。
 大きなクルーズ船も停泊しており、ちょっとした港町の雰囲気だ。
 帰りの飛行機の時間も迫っているのだが、ここに来たらシーフード料理は味わっておきたいところだ。博物館の人がお勧めするFisherman's Wharfに入ることにする。
 店内は室内と室外があるが、迷わず室外へ。5月のような陽気だ。目の前には巨大クルーズ船が停泊しており、港町風情を楽しむことが出来る。頼むのは、やはりオイスター、そして南部ならではのガンボスープにエビのベーコン巻きだ。ワインを飲めないのが残念だが、おいしく頂くことが出来た($40.69)。
 さあ、そうもゆっくりはしていられない。ダウンタウンを経由して、飛行場に戻る。ここテキサスのガソリンは、ノースカロライナよりも20セントくらい安い$1.89であった。飛行場では、宇宙飛行牛の歓迎を受ける。
 スーパーボールが始まろうとしている中、直行便で町に戻る。今回はやや失速レースだったが、初めてのテキサス旅行は収穫あるものでああった。($675.16)


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