大会としては、こじんまりとしたものではあるが、日本一過酷なトライスロンという言葉には納得するものもあり、非常に満足することの出来る大会であった。優勝タイムは3時間37分53秒。最後のランでふがいなかっただけに、再挑戦して、もっと上位を目指していきたいものだ。 コース攻略のコツ (1) バイクで結構差がついてしまうので、いいバイクを用意しよう。 (2) 給水ポイントが少ないので、自分で用意したほうがいいであろう。出来れば、チューブのついたやつ。 (3) 早めに申し込んで、いいスタート位置をゲットしよう。 (4) 下りのアスファルトの猛暑は相当しんどい。
今熊神社からは本格的な山道になる。ここから、みんなのスピードがぐっと落ちるので、追い抜きモードに入る。ここまでは、山岳部の後輩の香山君と一緒であったが、以後会うことは無かった。だらだらとしたアップダウンが続き、ストックを手にしている私は、主に下りでごぼう抜きにして、順位を少しずつ上げていく。しかし、連行峰の登りではやや苦しめられる。 3時間21分06秒(57位)で第一関門を通過。大分集団もばらけてきた。 ここから夕暮れを迎える。追い抜いている感じはしないのだが、前半のとばし過ぎで脱落している人(立ち止まっている人)がいるので、少しづつ順位を上げる。笛吹峠でヘッドランプを装着。西原峠からは、本格的な登りだ。息もあがってきて、ペースが上がらない。そして、真っ暗闇の中、女子選手に抜かれた。ショック。そして、このコースの最高点、三頭山1527m。頂上には、大会運営の人がかがり火をたいている。そこから、鞘口峠に向けて急激な下りだ。ストックワークを駆使して、軽快に下っていく。しかし、小河内峠までのちょっとした登りでもしんどくなってきた。惰性で第二関門である小河内峠に到着。6時間57分45秒(47位)、ここで飲み物の補給を受ける。そして、再び真っ暗闇の中へ突っ込んでいく。『何でこんなことしてるんやろ?』と自分でもおかしくなってくる。 ここから、御前山、大岳山への2つの登りがある。水分・栄養補給をしながら着実に登っていく。周囲は全くの暗闇で、先行者、後続者も全く見えないので、自分との戦いになる。やはりこの辺りに来てペースが落ちる。大岳山を過ぎて大きな登りが無くなるので、一安心、惰性で第三関門に向かう。第三関門は、10時間17分28秒(46位)、ここで水を飲み、ヘッドライトの電池交換を行う。第二関門からのセクションで時間がかかったので、目標としていた12時間以内での完走はしんどくなってきた。 ここからは延々とした下りだ。明るい、元気な時であれば、一気に下れるのであろうが、今の自分には厳しい限りだ。少しの登りでもひーひー。とうとうへたりこんでしまう。羊羹と水をほおばり、2分程すると、奇跡的に元気が湧いてきたので、着実に小走りで下っていく。東京の夜景が美しい。しかし、楽しむ余裕は無い。町の明かりを目指してひたすら下っていくと、ようやく神社を通過、道も舗装路になる。少しペースアップ。ストックでリズムをとりながら、ゴールラインを目指す。
住宅街を走り、もう日付も変わっているのだが、最後は拍手に迎えられながら、感動のゴール! タイムは12時間17分25秒、総合48位/1091人、男子45位、年齢別(男子30台)15位であった。ちなみに優勝タイムは8時間53分07秒であった。 その後、風呂に入って体育館で仮眠、神戸への帰路に着いたのであった。帰路については、あまり正確な記憶がないくらい憔悴しきっていた。 このレースは、ウルトラマラソン以上のハードなレースであるとの評判だ。ウルトラが明るい時間に走るのに対して、こちらは、午後1時出発というあたり、暗闇の中を走るということが前提にあるレースだ。暗闇でのルートファインディング、ストックワーク、ヘッドランプ、水分・栄養補給、、、。このレースは、総合力のいる点で、私自身日本でも有数のハードコースであると思っている。コースの概略も判ってきたので、また是非走ってみたいコースだ。次回は何としても12時間を切りたい。 コース攻略のコツ (1) 前半の山道での追い抜きは、結構大変なので、前の方に位置しよう。そして、イーブンで通過して、第一チェック手前から抜いていくのがいいかもしれない。 (2) 荷物の軽量化。 (3) 水は多すぎず、少なすぎず、チューブで飲めるようにしよう。温度にもよるが、2Lで十分か。 (4) 長いルートなので、栄養補給は絶対に必要だ。歩きながら、走りながら出来るものを用意しよう。 (5) ヘッドランプは高性能のものを用意しよう。ヘッドランプ+首もとにダイオードがいいと思う。 (6) 登りでのタイムも差がつくが、下りでも結構差がついている。山道を駆け下る脚力をつけることと、早く下るためにも、強力なライトを用意すること。 (7) 強靭な足をもっているのならいいが、そうでないならば、ストックは安全にレースを終わることが出来るためには必用だ。ただ、最近ストックの使用に制限があるようなので、注意が必要だ。(第一関門以降でしか使用できない。) (8) 私のはいているワコールのサポートタイツは、膝の衝撃軽減には、少なからずも寄与しているようだ。
春から走ってきた私であるが、やはりフルマラソン完走は、何としてもクリアしなければいけない壁であった。どちらかというと、山岳コースが大好きな私であり、少々不安もあったが、初マラソンは地元の尼崎の大会に出場することとする。ただし体調は、風邪をひいたり、当直が続いたりで最悪。 大会の会場である、尼崎陸上競技場は、立派な会場だ。参加人数は5000人以上、私が見たことのない人数がそろっているが、多くは10kmのレース参加者のようだ。マラソンランナーの有森さんも参加しているらしいのだが、どこにいるかは、全くわからない。 10時31分、スタート。ややびびりぎみのレイトスタート。出だしから8km近く、市街道を走るのだが、非常に気持ちがいい。応援の声援も気持ちがいい。ついつい、ペースもあがってしまう。8km地点からは、河川敷を走るコースになる。12.9kmの折り返しも問題なく通過、21km中間点付近から少々足が重くなってくる。中間点の通過は、1時間39分39秒。28.5kmまでは、追い風に助けられて何とかペースを維持するが、そこからの向かい風に完全にやられる。同じくらいのペースの人の真後ろにはりついて、何とかやり過ごす。37kmまでは、またしても追い風で惰性で走る。