アイガー北壁、マッターホルン北壁と並ぶ、ヨーロッパ三大北壁の一つ、グランドジョラス北壁。頂上に突き上げる稜かウオーカーピラーである。標高差が1500m近くあり、スピードと体力が要求されるルートだ。『死』の世界である北壁から、最後の5mの雪壁を登り、イタリア側の太陽を浴びた時は、『生』を強烈に感じた瞬間であり、非常に感慨深いものであった。