1995年 夏沢 甲川 計画書



1995 Summer shower climbing plan ar Kinoe river

山域:大山甲川(下ノ廊下〜中ノ滝〜中ノ廊下〜上ノ廊下:完全遡行)

メンバー:P.L. YO(27)  RN(24)

行程:
8.12 (Sat) 3:00 神戸=(福井numberのSILVIA)=大山甲川鴬橋
      6:00 入谷 鴬橋−下ノ廊下−中ノ滝−中ノ廊下−B.P.

8.13 (Sun) B.P.−上ノ廊下−庄司ヶ滝−大休峠−大山スキー場下山

・B.P.としては下ノ廊下−中ノ滝−中ノ廊下−上ノ廊下の間にあり。
・上ノ廊下遡行のtime limitは8.13の11:00とする。
・Sub 0 最終下山連絡時間 20:00

団体装備:ツエルト(1) マット(1) EPI(1) EPIカートリッジ(1) コッヘル(1)  ローソク(1) ナイフ(1) 天気図 ラジオ 食料2日分 9mm40m(1) ビナシュ(10,5) ハーケン(5) ボルト(3) アブミ フロート  アイスハンマー(2)
個人装備:ザック シュラフ マット 雨具 防寒具 ヘッドランプ 予備電池  非常食 救急セット 地図 コンパス ナイフ ヘルメット ハーネス



1995年 夏沢 甲川 報告書



1995 Summer shower climbing report in Kinoe river

山域:大山甲川(下ノ廊下〜中ノ滝〜中ノ廊下〜上ノ廊下:完全遡行)

メンバー:P.L. YO(27)  RN(24)

行程:
8.12 (Sat) ○○○ 神戸=(車)=大山甲川鴬橋(7:00)−(13:00)上ノ廊下−上ノ廊下上流BP(16:30)
 愛車の 『しる子ちゃん』を神戸からぶっ飛ばして、大山甲川へ・・・のはずがお盆の帰省に巻き込まれて3時間半にて、明るくなった鴬橋にたどり着いた。神戸の猛暑が嘘のようだ。早速、下の廊下から遡行していく。今年の水量は少ないようだ。swimingが必要な部分もあるが、楽々泳いでいける。蝶型の淵は記述通りに突破、その上流の淵もswiming、最後の淵も20m泳いだ後、水中の足場を頼りにハーケンを打ち、斜滝をバランスで登る。次の滝は、右岸を残置ハーケンを人工で登った後、5mのトラバース、懸垂下降で落ち口に立ち、荷揚げをして下ノ廊下を越えた。案外あっけなく突破してしまった。

中ノ滝〜中ノ廊下も難なく越え、上ノ廊下下流の二股(600m)に着いた。ここで、はっと時計を見ると、まだ11時であった。。明朝の厳しい遡行を考えて、今日中に突破することとして、上ノ廊下に突入する。両岸は50m以上の垂壁が立ち、薄暗い中、激流の音が響く。最初の淵は左岸を登り、核心の4mに。ここは左岸を大きく淵の上をアブミで半周した後、直上する。followは淵をropeにてfollowした後、アブミで直上出来る。次の6mは淵を右岸に泳ぎ、泳ぎながらアブミをかけて被った壁を直上、トラバース3m、アブミでclimb down3m、バンドを斜上6mにて突破、followはropeにてfollow後、アブミで直上できる。この2つの滝が核心、後の滝はそれなりに突破できる。久しぶりのswiming and climbingに疲れが出てくる頃、我々の頭上に久しぶりに広がる青空が、上ノ廊下突破を告げた。

 河原をBP求めて歩いていくと、目の前に堰堤が現れ、今山行初めての高巻きを強いられた。その上の左岸支流にも堰堤がかかる。(恐らく700m地点か。)その上流の790m二股にてBPとする。  満天の星空の下、ビールをぐびぐび、焚き火をもやもや、えーきもち、ぐーぐー・・・。

8.13 (Sun) ●◎○ B.P.−大休峠−香取−鴬橋
 ぽつぽつ・・、雨音にたたき起こされる。昨日に核心を突破しておいて本当に良かった。なるい河原を歩き、庄司ヶ滝を左岸から大高巻き、最後の三又を右にとり、つめの薮こぎもなく登山道に出る。左に150mで峠に出る。白神山地には及ばないものの、霧に煙るブナ林は、8年前に当時2回生だった故天野と敗退した思い出を想い起こすには十分すぎた。

 中国自然歩道を下山、二万五千分の一の地図で『然』の字から北に伸びる尾根に新しくできた登山道をたどり、林道に出た。再び夏の太陽が照りつける下、田舎道をたどり鴬橋にたどりつき山行を終了した。

 下ノ廊下は日帰りも可能、swimingの入門編として最適か。甲川の西の林道880mより甲川におりる登山道があり、これをたどって600m二股に、おっちゃんがおった。この登山道は、上ノ廊下の上流に降り立つようで、これを使えばescapeも容易だ。堰堤付近にでてくるものと思われる。



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